今年は、「連続」にまつわる話題がたくさんありました。将棋の藤井四段の連勝記録・プロ野球チームの連敗記録、そして東京地方の八月の連続降雨記録…
受験の世界の名言の一つに「継続は力なり」というものがあります。「連続」と「継続」似た言葉ですね。辞書をひいても、連続…「切れ目なく続くこと。続けること。」継続…「前と同じように続けること。続くこと。」と、大差ありませんが、あえて言うなら、連続は「(自然に)続いている」継続は「(自分から)続ける」といったところでしょうか。勉強はもちろん「自分から」進んでやるものなので「継続」と言っているのでしょう。
ここで勘違いしないでほしいのは、「続けてさえいればよい」のではない、ということです。もし、続けることだけで差がつくのであれば、小4から勉強を始めた人は小2から勉強している子には絶対にかなわない…となってしまいますが、決してそんなことはありませんね。先に挙げた藤井四段はまだ中学生ですが、自分が生まれるはるか前からプロとして活躍してきた棋士を何人も破っています。
結局「継続は力なり」が言っていることは、「成功するためには地道な努力が欠かせない」「日々の積み重ねが自信につながっていく」ということなのでしょう。同じ勉強をするのでも、一定の期間に一定のペースで「継続して」やることでいい意味での「慣れ」が身に付きます。当然効率のいい勉強になりますね。でも、やるときはやるけど、やらないときは全然やらない…という姿勢では同じ時間勉強したとしてもかなり効率が悪くなります。たとえば、日曜から土曜まで、毎日1時間ずつ勉強するA君と、日曜日だけ7時間勉強して月曜から土曜まで全く勉強しないB君がいたとします。1週間の勉強時間はともに7時間になりますが、どちらが効率よく勉強しているか…言わなくともわかりますよね。
6年生にとっては正念場の夏が間もなく終わり、最後の仕上げに取り掛かる時期を迎えます。が、2学期になったからといって、ただ来る日も来る日も過去問だけを解いている、というのはあまり感心しません。国語なら漢字や知識、算数なら計算や一行問題、理科や社会の基礎知識、といったものも短い時間でいいので「継続して」やっていく、その姿勢が結果的に皆さんの得点力向上につながるはずです。「継続する」ことには、知恵や工夫も欠かせないものなのです。実りの秋となるよう、皆さんの実力向上を祈っています。