長かった夏休みも終わり、9月も末になりました。6年生は最後の追い込み期に入り、過去問・模試に追われ、1分1秒を惜しんで勉強しなくてはならない時期を迎えています。
筑駒をはじめ、御三家等の最難関校を目指す諸君は、「長文を読む」「自分の考えを的確に表現する」力を徹底的に伸ばしていかなくてはなりません。が、その一点に追われるあまり、肝心な土台ともいえる「知識力」をないがしろにしてしまう人も少なくありません。せっかくいい記述が書けたとしても、誤字脱字や文法ミスを多発してしまっては、得点が残らなくなってしまいます。かといって、限られた時間の中なので知識の学習にばかり時間をかけるわけにもいきません。
そこでお勧めしたいのが「ミスノート」の作成です。すでに作っている人もいるでしょうが、自分がテストや演習で間違えた漢字(知識)を書き出すノートを、「ミスノート」と呼び、直接担当している生徒には作るように話しています。
これから年末まで、受験生はいろいろな塾の模試を受けたり、過去問を何年分も解いたりしていくことになります。通常授業でも漢字テスト等、チェックテストがあるはずです。それを「あ、間違えた…」で終わりにしてしまっては意味がありません。コツコツと自分が一度でも間違えた問題を一冊のノートに書き込んでおき、年が明けて入試直前になった時期に見直していくのです。
私の経験からもそうですが、一度誤って覚えてしまったものは何回も同じミスを繰り返してしまうことが多いのです。みなさんも、「また同じミスをしてしまった…」などと思った経験が何回かあるのではないでしょうか。そうしたことを防ぐためにも「ミスノート」は効果的だと思います。「自分だけの参考書」を今から作っていくわけです。
夕焼け小焼けの赤とんぼ オわれてミたのはいつのヒか
これは、筑波大付属駒場中で平成17年に出題された漢字の問題です。有名な童謡の歌詞になっている一節ですが、意味をよく考えずに「追われて」としてしまう人が毎年います。自分が幼かった頃、姉の背中にオわれて=背負われて、ということだとわかれば「負われて」が正解とわかりますね。
漢字や知識はわかっていれば必ず正解できる問題です。どの中学でも必ず出題される「得点源」ともいうべき問題の正解率を上げるために、今からコツコツと準備を始めてみてはいかがでしょうか。