冬休みを前に小6生へ向けて

2016/12/23

エクタスニュース

 

 いよいよ今年もあとわずか。受験生としても最後の大きなお休みである「冬休み」を迎えます。これが終わるとすぐに「受験」が始まります。特に埼玉県や千葉県にお住まいの方はそれが本番の方もいらっしゃるかもしれません。


 体調管理はとても大切ですが、この休みを利用して「がむしゃらに取り組んで来るライバル受験生」も多いはず。たとえ模試の成績や過去問の成績が充分確保できていたとしても「油断」することなく「ルーティン」を守り、しっかり学習量の確保をしてください。


 


 さて、今回は冬以降、入試直前の学びのため、過去問演習と1月校受験について今一度確認してみたいと思います。


 


1)過去問の得点について


 もう既に過去問演習の大部分は終了していると思いますが、過去問実施において最も気になるものは「合格最低点」ではありませんでしたか。中学校が公表してくださっている場合は「受験者平均点」「合格者平均点」まで過去問集にも掲載されていますので、生徒さん達はもちろんのこと、保護者の方々はより強く「どの教科も合格者平均を超えさせたい」と思いながらお子様の過去問演習をご覧になっていたのではないでしょうか。


しかし…今の受験生が実施する過去問のほとんどが


 


 ①推定配点であること


  過去問集の解答用紙などに書かれている配点の多くはその出版社が設定した「推定配点」であることが多く、実情と異なります。つまり、過去問演習で出した得点は正しい得点ではありません。


 


 ②夏休み終了後から過去問実施が始まっていること


  学校発表の合格者平均点や合格最低点は「過去の受験生が受験日に出した得点」であり、まだ受験日を迎えていない受験生が受ければ「点が低くてあたりまえ」です。もちろん過去問実施日から受験日までまったく成長しないのであれば別ですが、受験日を迎えるまで「正しい学習」を行っている受験生が成長しないわけありません。


 


 よって過去問の得点は「塾の教師や保護者の方が受験校選択相談時の目安に多少なるだけ」の存在であり、受験生にとってはあまり意味が無いものです。


 問題演習から「課題」を発見し「克服」することをくりかえす。受験生が得点力を上げるための「調査ツール」が過去問の正体です。


 冬休みに「弱点補強」を実施するためにも過去問の間違えた問題をもう一度振り返ってみてはいかがでしょうか。


 


 


(2)1月校受験について


 千葉県・埼玉県にお住いの方にとっては「進学先になりうる受験」でしょうが、東京都・神奈川県にお住いの方は「進学先ではない受験」が大部分だと思います。よって1月校受験の意味とは「合格して自信をつけさせること」と受験情報誌などにも書かれているものですが…


 


①1月校は「合否」が問題ではない


 1月校の受験後に塾で振り返りを行うと、「模試や過去問演習では1度も無かったミス」を起こす生徒が毎年たくさん出ます。


 


・模試であればうまく使えていた余白に何も書かずに解いて間違えていたり


・模試や過去問であれば出来ていた時間配分が出来なくなっていたり


・模試や過去問では線を引きながら読んでいた文章に何も書かれていなかったり


 


 つまり1月校は練習などではなくやはり「受験」なのです。受験だからこそ起こりうるアクシデントの存在を「知り」、それを起こさない様に次回の受験では「意識して動く」ための1月校なので、「合否」は関係ないのです。


 


 ②1月校から学び成長する


 プロ野球の有力選手の中には「1打席毎にメモを取る」方も多くいらっしゃるようです。その打席から学び、次の対戦のときにはその反省を生かそうとする。それは野球に限ったことではなく、受験もまったく同じだと思います。模試や過去問から学んで成長した以上に、レベルの近いライバル達と中学校と言う舞台で緊張感を持って受ける機会だからこそ、よりそこから学べるものは多いでしょう。


 


・1教科目に失敗して落ち込んでしまったために次の教科も足を引っ張ってしまったり


・自分が難しいと感じた問題を「易しかった」と言っている受験生たちの会話を聞いてしまいショックをうけたり


・暖房は効いていたのにもかかわらず、手がとても冷たくなってしまい、字が書きにくかったり


 


 1月校の問題から「学習面における振り返り」をしっかり行うことで成長するのはもちろんのこと、上記のような「現場の経験」から学び、本番への課題とすることも大変重要だと思います。


 


 


 過去問も1月校もすべては「合格のためのツール」です。ただ、そこから何を学び、何を克服するかで受験生としての差が生まれます。


 受験まであと40日。無駄な時間を使うことなく成長し、最難関中学の合格を勝ち取れるように頑張りましょう。


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