5月からエクタス吉祥寺に配属になりました髙原と申します。
担当科目は社会です。よろしくお願いします。
さて、吉祥寺という場所は今までさほど馴染みのないところでしたから、今回の異動のタイミングで地名の由来を調べてみました。
吉祥寺というお寺がこの地にあるのか、というとそうではなく、今までにも存在したことはありません。現在、吉祥寺というお寺は文京区駒込にあります。地名の由来は江戸時代にさかのぼります。もともと神田駿河台にあった吉祥寺ですが、江戸三大大火の一つとされる1657年の明暦の大火(振り袖火事とも呼ばれます。その由来もぜひ調べてみて下さい)によって、この寺の周辺に暮らす人々も家や畑を失ってしまいました。この明暦の大火は、江戸城の天守も焼け落ちてしまったくらい大きな被害をもたらしたため、江戸幕府はほとんどゼロから江戸の町の再建をしなければなりませんでした。そこで、幕府はこの吉祥寺周辺の土地を大名屋敷とし、元の住民たちには現在の武蔵野市東部へ移住するよう命じたのです。もちろん、ただで引っ越しをさせるのでは農民から不満も出るでしょうから、扶持米(今で言えば補助金)を与え、家の再建費用も幕府が貸すという条件付きです。こうして、五日市街道沿いに移り住んだ人々が、昔住んでいた場所への愛着から、この地を「吉祥寺村」と呼ぶようになったのが、由来なのだそうです。
今年の筑波大附属駒場中の入試問題では、川崎・横浜・日本橋・新宿・五日市という地名の由来を問う出題がありました。エクタス吉祥寺にも、武蔵野市だけでなく、杉並区、三鷹市、西東京市などいろいろなところから通っている生徒さんがいます。ぜひ、自分の住んでいる地域の名前にも「どうして○○って言うんだろう?」と興味を向けて、調べてみましょう。意外な事実に出会うかも知れませんよ。