もうすぐGW…と言いたいところですが、今年は昨年同様に、「黄金週間」ならぬ「自粛週間」となりそうな気配を感じます。ただ、受験学年の生徒にとっては、周りが騒がしく遊びに行っているよりも、かえって集中して勉強できるかもしれませんね。
今年の入試は、今までにない落ち着いた入試でした。というのも、試験会場にはどこの塾の応援もいないため、受験生だけが静かに会場に入っていく…緊張しやすい人にとっては意外と緊張せずにすんだのでよかったようです。
筑波大付属駒場中学の国語の入試問題は、昨年こそ漢字も出題されず100%記述問題でしたが、今年はさすがに漢字の出題は復活しました。が、読解問題は相変わらず全問記述問題です。開成中学も漢字を除くとほぼ記述問題でしたが、今年は昨年までと一転して記述問題が全問字数指定されました。ここしばらく、開成の記述といえば縦の「行」という解答欄のため、ある程度字数を推測して解答を組み立てるように話していましたが、今年はその必要がありませんでした。そのマス目だらけの解答用紙を見て、ふと開成が突如全問記述問題に切り替えた年度のことを思い出しました。前年までは圧倒的に客観問題が多く、記述問題は出ても1~2問だったのが、何の前触れもなく全問記述問題に変わったのです。その時の受験生の心理はどうだったでしょう。原稿用紙のような解答用紙を見て慌ててしまった人も多かったのではないでしょうか。その時も全問字数指定がされていました。
このように、それまでの過去問から一気に出題スタイルが変わることがたまにあります。もちろん過去問対策をすることは受験勉強の仕上げでとても重要かつ効果的であることは言うまでもありません。ただ、変に先入観を持ちすぎてしまうとこのような変化があったときにうろたえてしまうのも事実です。
皆さんも、問題を解くときに「先入観」にとらわれてしまうことはないでしょうか?たとえば記号問題で正解を選ぶ際、何の根拠もないままに「ウが多いはず…」とか、三問続けて同じ記号になった場合「こんなに同じものが続くはずはない…」とか。視野の狭い人ほど、余計な邪念が災いし失点しやすいものです。
国語が苦手…という生徒を今まで何人も見てきましたが、本当に「出来ない」と思える生徒はほとんどいませんでした。では、なぜ苦手意識がつくのか…まさに、自分は国語が出来ないのだという「先入観」を持ってしまっているのです。
「好きこそものの上手なれ」ということわざがあります。また「下手の横好き」などとも言います。意味としては違いますが、この二つに共通するのは「好き」ということです。今、国語が得意なのか不得意なのか、ということは一旦置いて、「好き」という気持ちを持ってほしいと思います。苦手だ…という先入観も捨て、楽しみながら勉強を続けることで、間違いなく成績も伸びてきます。是非、意識を変えていきましょう!