意味を間違えやすい言葉

2020/6/17

エクタス国語科より

こんにちは、大宮校の佐藤です。長かった休校期間が終わり、エクタスでは6月8日より対面授業が始まりました。子どもたちが会えなかった時間を取り戻すかのように、いきいきと授業を受けてくれることを嬉しく思います。
5年生の国語の授業では、知識問題「語句の意味・用法」の確認をしました。

問一 次の熟語の意味を後から選んで、記号で答えなさい。
 1「小春日和」
  ア 二月から三月にかけて寒さがゆるんできたころの天気
  イ 四月の光あふれるおだやかな天気
  ウ 十一月ごろのあたたかい天気

正解はウです。
何人かは間違っていました。「春」とあるので、まぎらわしかったようです。

このように、正しいと思い込んで使っている言葉は意外に多く、普段の会話やテレビで使われている言葉でも意味を間違いやすい言葉があります。いくつか紹介します。

・「雨模様(あめもよう)」
 〇雨が降りそうな様子。
 ×雨の降る様子。最近ではこちらでも意味が通ります。

・「うがった見方」
 〇本質を的確にとらえた見方。
 ×ひねくれた見方。

・「おもむろに(徐に)」
 〇落ち着いて、ゆっくりとした様子。
 ×急に。不意に。
 ちなみに、「やおら(徐ら)」も間違えやすいです。どちらも徐々(じょじょ)にという意味ですね。

・「姑息(こそく)」
 〇一時の間に合わせに物事をする。
 ×卑怯な。

・「さわりの部分」
 〇最も感動的な部分。話の要点。
 ×話の最初の部分。

・「潮時(しおどき)」
 〇ちょうどいい時期。
 ×あきらめる時期。

・「流れに棹(さお)さす」
 〇流れに従う。
 ×流れにさからう。 

・「なし崩(くず)し」
 〇物事を少しずつ済ませて行く。
 ×あいまいなまま、流れるままに。

・「煮詰(につ)まる」
 〇議論などが結論を出す段階になる。
 ×結論が出せない状態になる。

・「破天荒(はてんこう)」
 〇前人未到の偉業を成し遂げる
 ×無茶なことをする 

これらは、国語に関する世論調査や関連書籍から抜粋させていただきました。
以前は誤りとされた使い方が、一般的に認識されるにつれて「その使い方もアリ」となることもありますが、できるだけ正しい言葉の使い方、意味を知っているほうがいいですね。

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