2019年度、「平成最後」の中学入試もほぼ終了しました。受験生の中には、存分に力を発揮できた人もいれば実力の半分も出せずに終わってしまった…などと思う人もいることでしょう。誰もが「終わってみて初めてわかること」。これが中学入試なのです。希望通りの結果を出せた人、逆に消化不良で終わってしまった人…様々かと思います。
私は受験が終わるこの時期に、必ず生徒に伝えている言葉があります。それは
「ここからが本当の勉強だ」
ということです。
やっと受験勉強が終わったところなのに…などと思っている受験生も多いでしょう。もちろん、入試直前まで頑張ってきた皆さんですから、少しくらい遊んだり気を抜いたりしてもいいでしょう。ただ、その状態を新しく迎える中学の入学式まで引きずってしまったとしたら…その先は違った苦労を背負い込むことになりかねません。
どこの中学に進学しようと、私国立の中学に入学すると周りは自分同様に受験勉強をしっかりしてきた人ばかりです。ちょっと気を抜けば、順位はすぐに下がってしまいます。既に中学から入学式の日までの宿題を出されている人も多いでしょう。なぜ中学が新入生に宿題を課すのか?おそらく、せっかく一生懸命に勉強してきた一人一人に、将来(6年後)を見据えて気を抜いてほしくない…そんな気持からではないでしょうか。
私国立中に入学できる諸君は、公立中に進む生徒とは違い「高校入試」は基本的にありません。が、6年後には大学入試が控えています。僕は大学の附属校に進むから…などとたかをくくってはいけません。附属校でも、学内成績順に志望学部が優先的に選べます。言い換えれば、学内成績が悪ければ悪い分、「残った学部」にしか入れない、ということです。もちろん、筑駒や御三家に進むのであれば、100%大学受験になります。
2020年問題、というとほとんどの人は東京五輪を思い浮かべることでしょう。でも、諸君にとっての2020年問題とは「大学入試改革」なのです。
今年も行われた「センター入試」…マークシート方式という「答えを選ぶ」という入試から、思考・記述力重視の問題へと様変わりするのです。
でも「大変だ!」などと心配する必要はありません。筑駒・御三家を目指して勉強してきた人であれば、下地は十分できています。ただ、「継続は力なり」と言われる通り、コツコツと続けて勉強する習慣のある人は心配ないのですが、ここで思い切り手を抜いてしまうと、それを取り返すのは容易ではありません。
さらに中1の学習内容は受験勉強をしてきた諸君にとっては「易しい」と感じるはずです。これもまた、中1生が手を抜く原因の一つと言えるでしょう。
ゴールデンウィークが終わった頃、大半の中学で「中間テスト」があります。国語は記述問題もあるので簡単に満点は取れませんが、英語や数学なら範囲も短く初歩的な内容なので狙って満点が取れるはず。まずは第一目標として、1学期中間テストで英数満点を目指してください。
せっかく努力してきてつかんだ栄光です。そのよい経験を無にすることなく、6年後にさらに飛躍してくれることを期待しています。