すっかり寒くなりましたね。受験生の皆さん、およそ20日後から始まる入試に向けて最後の追い込みをかけている人が多いと思います。千葉県や首都圏外の学校ではすでに入試が始まっている学校もあり、受験を終えている人もいると思います。寒さが厳しくなってきましたので健康管理には気をつけてくださいね。
さて、2020年最後の理科のブログです。
今年の麻布中の大問1ではウナギに関する問題が出題されました。
ウナギと言えば変態をする魚です。変態をする動物については以前のブログで書かせてもらいましたので、今日は別のテーマで書きます。
ウナギは海で産まれ、川で成長し、再び海で産卵をします。日本の川に生息するウナギの産卵場所が日本のはるか南のマリアナ海溝付近であることは実は最近になってわかったことです。
回遊とは季節や成長段階、環境の変化に応じて生息場所を移動することをいいます。みなさんがよく知っている回遊をする動物には、川→海→川へと回遊する魚や、海→川→海へと回遊する魚などだと思います。いくつか具体例をあげましょう。
■川で産まれ、海で育ち(ここまでが成長過程)、川に戻って産卵をする魚
サケが有名ですね。産まれた川の匂いを覚えていて、匂いを頼りに川を遡ります。他に有名なものはウグイなどでしょうか。
■海で産まれ、川で育ち(ここまでが成長過程)、海に戻って産卵をする魚
今回の話題となっているウナギが有名ですね。産まれたばかりのウナギは木の葉のような形をしていて、海流に乗って日本に近づいてきます。そして新月(・・・なぜ新月かは考えてみましょう、理由は2つ考えられます)の日に海から川へと遡ると言われています。
■川で産まれ、川で成長するのですが、成長の途中で海に下り、また川に戻る魚
縄張りをつくる、縄張りをやめる、縄張りに入るものに体当たりをする性質を利用した友釣り、野生のものはコケを食べている、などといった内容が入試で出題されるアユが有名ですね。
他にも回遊する魚、回遊の種類がありますが、今回はここまでにします。
ところでみなさん、回遊する他の動物は知っていますか?
水の中の動物だと淡水生(川や湖に生息する)の多くのエビや貝の仲間は、産卵の際に汽水域や海水域に移動して産卵し、ふ化します。淡水のままで産卵することがありますが、残念ながら卵はふ化しません。
また海における回遊であれば魚(魚以外と書きましたが)だとマグロやカツオ、アジ、ニシン、サンマ、サバなどがあげられます。同じように考えればほ乳類であるクジラも回遊する動物ですね。
目線を変えれば鳥が行う「渡り」も回遊の一種と言えるでしょう。というより、正確に言えば陸上の生物の移動を「渡り」、水中の生物の移動を「回遊」と言います。
環境を変えながら生活をします。また、移動するのに多くの体力を使います。それでも動物が回遊をするのには、それらを超えて得られるメリットがあるからだと言えます。
今、最後の追い込みをかけていて、苦しいことがあるかもしれません。でもそれは、乗り越えた後に得られる大きな「合格」のための試練です。
どこの誰よりも勉強し、実力と自信を持った受験生になってください。
がんばれ!受験生!