算数のおはなし その2

2020/11/23

エクタス大宮校教室ニュースエクタス算数科

こんにちは。大宮校の宮下です。
今回も前回に引き続き、算数のアプローチについて考察してみます。

例①  37㎞を11.1分で進むとき,24分で何㎞進みますか。

速さを求めると、37÷11.1×60=200より時速200㎞。
この速さで24分進むと、200×24÷60=80㎞になる。
というのが一般的な解き方ですが、面白みもなく計算も面倒です。
同じ速さであれば割合や比は等しいはずです。

この問題を図式化してみると、  
 11.1分 → 37㎞
 24分   →    
37×3=111 より、時間を10倍して3で割ると道のりになることがわかるので、
24×10÷3=80(㎞)と同じ答えを暗算で出すことができました。
80㎞という答えを出すのに、面倒な計算を回避できるのです。これが算数の醍醐味です。数学と根本的なとらえ方が違います。直線的に解くのではなく、面の広がりを持たせることで、結果的に答えに短距離で向かうことができるのです。ゴリゴリ計算もしていないので、いわゆる計算ミスの予防にもなります。
ちなみに、前出の 37×3=111 は受験生の常識です。
このほかにも、7×11×13=1001  73×137=10001 は必須です。
更に発展させたものとして、11×101=1111  3×7×11×13×37=111111 
11×73×101×137=11111111  などもあります。

例②  1,3,6,10,15,21,28,36,45,55,… の89番目と90番目の和はいくつですか。

三角数という階差数列の問題です。 
たとえば9番目は、1+2+3+4+5+6+7+8+9=(1+9)×9÷2=45で、
10番目は、1+2+3+4+5+6+7+8+9+10=(1+10)×10÷2=55です。

89番目は(1+89)×89÷2=4005、90番目は(1+90)×90÷2=4095なので、
4005+4095=8100 というのが一般的な解き方です。
ですが、この三角数には興味深い性質があるので、それを利用するととてもエレガントに解くことができます。
9番目と10番目の和は、45+55=100 になりますね。実はこの100は、10番目の10の平方数になっているのです。
ですから89番目と90番目の和は、90×90=8100 になります。
また、89番目と90番目の差は90ですから、このことを利用すると、89番目と90番目を簡単に求めることができます。
 90÷2=45 
 90×90=8100  8100÷2=4050
となるので、
 89番目…4050-45=4005
 90番目…4050+45=4095
等差数列の和の公式でゴリゴリ計算して解くよりもスマートになりましたね。
ちなみに、三角数は、1から始まる整数の和として式を立てますが、このことを利用して式を作ると、N番目の三角数=(N×N+N)÷2 というとてもシンプルな形になります。

この三角数にはほかにもこんな性質があります。

三角数13610152128364555
三角数の平方 1936100225441784129620253025
立方数   1827641252163435127291000

連続する三角数の平方の差は、同順の立方数になっています。
例えば、三角数の9番目の平方数と10番目の平方数はそれぞれ45×45=2025と55×55=3025ですが、その差は3025-2025=1000で、これは10×10×10=1000と同じです。
この法則はどの2つにも当てはまります。

考察の結論ですが、【当たり前と思って、使っているその式は本当に最善の手法なのか】、【まだまだ自分の知らないアプローチの仕方があるのではないか】、という問いかけを常にしていくことができれば、筑駒・御三家・駒東に近づくことができるのではないでしょうか。

関連記事related posts

エクタス大宮校教室ニュースエクタス池袋校教室ニュース

アルゴ生・ジュニア生(小1~3)の春のようす

  新学期が始まりました。小学校に通っているみなさん、並びに保護者のみなさま、ご入学・ご進級おめでとうございます。ひとつ大きくなって、誇らしそうな笑顔を見ていると、私たちも自然と笑顔になってしまいます。2月から…

エクタス算数科

倍数の見分け方

倍数の見分け方、というものが算数にはあります。知っている人も多いはずです。もちろん、例えば、3の倍数の見分け方…と言っても、実際に3で割って割り切れるかどうか、では見分け方としては認められません。 ★3の倍数の見分け方……

エクタス大宮校教室ニュースエクタス算数科

「続・続・続・続・続・続・続・算数よもやまばなし」

前回の文末に会った問題です。   次の等比数列(3倍の数列)の和を求めてください。   1+3+9+27+81+243+729+2187+6561+…+43046721+129140163…

新着記事latest posts

no image

2021/1/22

お知らせ

2021年合格速報(1/22更新)

合格者数 灘中学校 3名 西大和学園中学校 5名 浦和明の星女子中学校 7名 栄東中学校 (東大特待) 33名 ※合格実績は全国学習塾協会が定める基準に沿って集計しており、講習生・テスト生は一切含んでおりません。

お知らせ

no image

2021/1/21

未分類

算数の記述問題

昨今の算数の入試問題では、計算をして答えを数字で答えるだけではなく、ある事柄について理由を説明する記述問題が出題されることが増えてきています。1問、例題を解いてみましょう。 【問題】1円玉、10円玉、100円玉、1000…

未分類

no image

2021/1/20

エクタス算数科

2021年浦和明の星中 算数の入試問題より

年が明け、首都圏での2021年度の中学入試も本格的に始まりました。早速ですが、先日実施された浦和明の星中の算数の問題を考えてみましょう。 10cmと20cmと30cmのテープがあり、のりしろを2cmでつなぐ問題です。 (…

エクタス算数科

pagetop