2021年浦和明の星中 算数の入試問題より

2021/1/20

エクタス算数科

年が明け、首都圏での2021年度の中学入試も本格的に始まりました。早速ですが、先日実施された浦和明の星中の算数の問題を考えてみましょう。

10cmと20cmと30cmのテープがあり、のりしろを2cmでつなぐ問題です。
(1)では作れる長さとそうでない長さを選ばせる問題でした。
(2)では130cmの長さを作るときの、最少枚数と最多枚数を求める問題でした(使用しないものがあっても構わない)。
(3)では130cmを3種類すべて用いて作るときの3種のテープの枚数をすべて書き出す問題でした。

いわゆる不定方程式に植木算や等差数列の知識が入った問題で、ある程度試行錯誤すれば解けるはずの問題です。ですが、試験というプレッシャーの中で正解率を求められ、限りある時間で自信を持って解けた受験生は決して多くはなかったと思います。
何度かこのブログでも扱っていますが、こういった(1)から(3)へとつながる問題では、前半の設問を通して背景にあるもの、作問者の狙いを汲み取れるかどうかで差がつきます。

今回の問題では(1)は8で割ると2余る数は作ることができ、それ以外は作れないことに気づくことが重要です。
(2)ではのりしろ2cmですので、最低5カ所ののりしろ→6枚必要。さらにのりしろは5の倍数必要であることに気づけるかどうかがポイントです。6枚で140cm、11枚で150cm、16枚で160cm(これが限界)…と考える。
そうすることで初めて(3)において、6枚で140cm→1枚ずつ使って残り3枚で80cm、11枚で150cm→1枚ずつ使って残り8枚で90cm、と考えることができます。

どの解き方が良いか…ということは問題の数値などの状況で大きく変わります。だからこそ、日頃から様々な寄り道をしながらいろいろな経験を積んでほしいと子供たちの教育に携わる多くの人が考えています。
もうすぐ2月になり、東京・神奈川の入試が始まり、同時に新学年も始まります。受験生の健闘を祈るのはもちろんですが、新しい学年を迎えるにあたり、今一度その視点を忘れずに学習に臨んで欲しいと思います。

関連記事related posts

エクタス算数科

なぞなぞ

頭のやわらかさと問題文の精密な読解力が試される問題です。 「りんごが5個,1つのかごの中に入っています。このりんごを5人の子どもが1人1つずつもらいました。今5人はそれぞれりんごを1つずつ持っています。ところがまだカゴの…

エクタス算数科

算数よもやまばなし

こんにちは。大宮校の宮下です。 今回は、『六十三減算』を紹介します。 西暦1743年に出版された【勘者御伽雙紙】は、上中下の3巻からなる算数や数学の問題とその解説を載せた本です。 (国会図書館のデジタルライブラリーで実物…

エクタス算数科

おっさんさむいしろにゴー!おっさんゴー!

  おっさんさむいしろにゴー!おっさんゴー!   これは何の呪文かというと,1年12か月の1日の曜日のずれを,語呂合わせしたものです。   1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 &nbs…

新着記事latest posts

no image

2021/10/18

エクタス算数科

「2022問題」対策について

毎年、西暦の数字にまつわる問題はよく出題されます。来年は2022年ですから、2022にまつわる問題が出題されることは予想できます。これを「2022問題」と呼ぶことにします。この対策として次の問題を考えてみましょう。 【問…

エクタス算数科

no image

2021/10/13

エクタス国語科より

筑駒・男女御三家・駒東合格へのあと100日の国語学習法

10月24日で、2月1日まであと100日となります。これは毎年共通の残り日数、残り時間です。受験生は大体週に最低4日は塾の授業に参加していると思うので、100に7分の4を掛けて100から引くと、塾の授業がない日が出ます。…

エクタス国語科より

no image

2021/10/13

エクタス理科より

ノーベル物理学賞を日本出身者が受賞

暑さが一段落して少しずつ涼しくなってきていますね。受験生のみなさん、気温の変化に気をつけて勉強に励んで下さい。 さて、先日2021年のノーベル賞受賞者が発表され、日本出身の眞鍋淑郎氏がノーベル物理学賞を受賞しました。受賞…

エクタス理科より

pagetop