球の移動の問題

2016/9/9

エクタス算数科

今年の入試問題から,印象に残っている問題を1問紹介します。甲陽学院の第二日の問題です。
半径3㎝の球の体積は,底面の半径3㎝,高さ6㎝の円柱の体積の3分の2に等しいとし,円周率は3.14とします。
(1)半径3㎝の球の体積を求めなさい。
(2)1辺の長さが15㎝の立方体の箱があります。この箱の内部を半径3㎝の球が自由に動き回るとき,動き回ることのできる部分の体積を求めなさい。
球の求積はほとんどの受験生が学習していませんので,初見で与えられた公式を利用して解くことになります。(1)は公式を使う練習ですから,素直に円柱の体積の2/3を求めて,3×3×3.14×6×2/3=113.04(㎤)となります。
そして本丸である(2)に進むわけですが,ここで「おや?」と思われる方も多いのではないでしょうか。たいていの図形の問題には伴っている,図が与えられていません。そこに,この問題の素晴らしさがあります。受験生は,すでに持っている諸々の知識を活用して,球が立方体の内部をどのように動くのかという謎を解かなければならないのです(こういう問題を楽しめる子どもを育てたいなあ,とつくづく思います)。
解説は1週間後に掲載します。大人にとっても楽しめる問題ですので,親子で取り組んでみてはいかがでしょうか。

関連記事related posts

エクタスニュースエクタス算数科

小1生の保護者の皆さまへ、思い切って×をつけましょう。~学習のフィードバックについて~

こんにちは。エクタスの荒井です。先日ある小1生の保護者の方から、相談がありました。 「問題を解いているときに、本人は正解か不正解にこだわり、×をつけると泣き出してしまうことがある」とのことでした。 きっと本人は一生懸命に…

エクタス算数科ジュニアブログ

小1ジュニア算数の授業から ~ロジカルシンキングの第一歩は、分けて考えること~

こんにちは、池袋校の荒井です。夏期講習の期間、塾生は猛暑の中でも通ってきてくれています。さて本日は小1ジュニアクラスの算数の授業の様子を紹介させていただこうと思います。夏期講習(前期)の小1クラスは2日間のみの設定です。…

エクタス算数科

数え上げの問題

  次のような問題を考えましょう。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ① ② ③ ④ ⑤   上のような図があります。次の5つの操…

新着記事latest posts

2025/11/13

エクタス理科より筑駒

野生動物との共生と入試問題

今年の筑駒の入試問題でニホンジカに関する問題が出ていました。 まず、ニホンジカが全国的に増えていて深刻な問題になっている、ということがグラフで示されています。そして、奈良県の大台ヶ原の東大台という山地の写真が紹介されてい…

エクタス理科より筑駒

お知らせ

2025/11/6

エクタスニュースジュニアブログ

「先取り」よりも「思考力」が大切~最優秀層(上位5%)のための小学校低学年「先取学習」成功の秘訣~

こんにちは、エクタスの荒井です。 中学受験で最高の成果を上げられるよう、低学年(小学1年生〜3年生)における学習の極意をお伝えしたく、筆をとりました。 特に「先取学習」については、優秀なお子様を持つご家庭で多く取り組まれ…

エクタスニュースジュニアブログ

pagetop