算数には、日暦算(こよみざん)とよばれる計算問題があります。ちなみに現在の暦は、グレゴリオ暦という明治5年に採択された計算方法を用いています。これは400年の長さを146097日として平年の365日に閏日(2月29日)を97日分加えるというもので、4年に1回の閏年を100回とはせずに、西暦が100の倍数で400の倍数でない年を3回間引くルールにしました。具体的には1700年、1800年、1900年が平年として365日のカレンダーになっていました。この名称は、ローマ法王のグレゴリオス13世からきています。何と施行は1582年。この年と言えば、本能寺の変が有名ですが、海の向こう側では、今日にも使用されているカレンダーの基礎原理が、すでに確立していたわけです。ちなみに日本では、前出の通り、明治まで太陰暦(旧暦)が使われていました。「旧暦の」という言葉が使われることがありますね。10月末のハロウィンは日本でいえばお盆に近い行事です。このお盆は、8月15日に行うものというイメージがありますが、これは7月15日の旧暦にあたり、東京や静岡、函館などでは、7月15日にお盆を執り行うところが主流です。「盆踊り」はさしずめ「ハロウィンパレード」というところでしょうか。さてこの旧暦ですが、朔の日(新月)を毎月の1日として次の朔の日までを1か月としました。ということは、毎月15日が満月ということになりますね。「中秋の名月」とは元来この旧暦の8月15日の満月のことを指していました。今年の「中秋の名月」は10月4日だったことは記憶に新しいですね。2018年の「中秋の名月」は9月24日の予定です。
さて、このカレンダーですが、おもしろい法則がいくつかあります。知っておくと楽しいのでご紹介します。
★平年では、1年の初めの日(元旦)と1年の真ん中の日と1年の最後の日(大晦日)は必ず同じ曜日になる。
2017年では、1月1日(日)7月2日(日)12月31日(日)
2018年では、1月1日(月)7月2日(月)12月31日(月)
ちなみに前から数えても、後ろから数えても183日目にあたるのが7月2日です。
★3月3日と5月5日と7月7日は必ず同じ曜日になる。
2017年では、3月3日(金)5月5日(金)7月7日(金)
2018年では、3月3日(土)5月5日(土)7月7日(土)
★4月4日と6月6日と8月8日と10月10日と12月12日は必ず同じ曜日になる。
2017年では、4月4日(火)6月6日(火)8月8日(火)10月10日(火)12月12日(火)
2018年では、4月4日(水)6月6日(水)8月8日(水)10月10日(水)12月12日(水)
これはたまたま筆者が発見したものです。算数的な法則は一切ありません。2番目と3番目の法則は閏年に関係なく毎年同じになります。偶然が重なってたまたまこうなっているということなのですが、とても神秘的な偶然ですね。