夏のことば 季節感とイメージ

2018/7/23

エクタス国語科より知って得するマメ知識

 

暑い日が続いています。


本日723日は、二十四節気でいう「大暑」です。


このころは快晴が続き、気温が上がり続けるころ。


『暦便覧』には「暑気いたりつまりたるゆえんなればなり」と記されています。


つまり、1年のうちでもっとも暑いということです。


 


連日ニュースや新聞で厳しい暑さの報道もされ、

「猛暑」「酷暑」「厳暑」「炎暑」など、


同じ意味でもさまざまな表現がされていますね。

漢字から、いかにも暑いというイメージがします。


 


暑い話ばかりしているとげんなりしてくるので、


ここでは夏をあらわし、夏によく聞くことばを紹介していきます。


 


「打ち水」


あつさやほこりが立つのをおさえるために、庭や道に水をまきます。


打ち水には場を清める神道的な意味合いがあり、玄関先などへの打ち水は「来客への心遣い」のひとつでもありました。

また、気化熱を利用し涼気をとる、湿度が高くなり体感温度を下げる、蒸発によって対流し、湿った風が発生するなど、科学的にも効果があります。


 


「お盆(ぼん)」


お盆は祖先を大事にする日本古来の伝統行事です。祖先の霊をなぐさめるためにおどるのが「盆おどり」です。お盆は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」とよばれる仏教行事です。

「盂蘭盆(うらぼん)」とはインドのシャカの弟子が地獄に落ちた母親を救うため、シャカの教えにしたがって供養したことが始まりといわれています。


 


「お中元(ちゅうげん)」


中元は、中国に由来する年中行事で、もともと旧暦の715日に行われていましたが、現代の日本では新暦の715日または815日に行われます。

この時期に、お世話になった人に贈り物をする習慣を「お中元」と呼びます。年末の「お歳暮(せいぼ)も同じようなものです。


 


「かぎや~、たまや~」


花火を見物するときのかけ声です。


鍵屋も、玉屋も、江戸時代に東京・隅田川の花火を盛りたてた二大花火師です。


 


「草いきれ」


夏の強い日差しに照りつけられて、草むらが蒸し暑く感じられることです。


むせるような熱気やにおいのことを「いきれ」といいます。


人がたくさん集まって、熱やにおいでむんむんするとき「人いきれ」といいます。


 


「土用の丑の日(どようのうしのひ」


「土用」は立夏・立秋・立冬・立春直前の約18日間の期間を示し、昔の暦では日にちを十二支(子・丑・寅・卯・・・)で数えていました。

夏の土用(立秋直前)のを指すことが多く、2018年は720日、81日にあたります。夏の土用の丑の日にはウナギを食べる習慣があります。

由来は諸説ありますが、江戸時代に平賀源内が発案したといわれています。


 


このほか、「秋」といいながら、夏をあらわすことばがあります。


「麦秋(ばくしゅう・むぎあき)」


実りの季節といえば秋ですが、麦は秋の終わりから冬にかけて種をまき、夏の初めに穂が実ります。

麦が熟し、麦にとっての収穫の「秋」であることから、「麦秋」は夏の初めを意味します。


 


「夜の秋」


夏も終わりになると、夜は涼しく、秋のように感じられます。そこから生まれたことばです。

明治から昭和にかけて活躍した俳人、高浜虚子はこの季語を使い、「涼しさの 肌に手を置き 夜の秋」という句を読みました。「秋の夜(あきのよ)」は、そのまま秋です。


 


自分が育つ環境や季節感にまつわる言葉を知ることで、イメージがつかめるようになります。

季節の言葉だけでなく、ふだんの漢字練習も同じような意味があります。


イメージができるということは、問題を解く手助けになります。


だとすれば、言葉をたくさん知っていたほうが国語は有利になる、といえます。


この夏、たくさんの言葉を知り、問題に生かしていきましょう。


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