夏休みは終わりましたが、まだまだ暑い日が続きます。「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉を耳にすることも少なくなりました。お彼岸というとお線香のCMや、「おはぎ」「ぼたもち」を最初に思い出しますが、すこし由来を調べてみましょう。
「ぼたもち」は「牡丹餅」と書き、牡丹(ぼたん)の花をみたてたもの、「おはぎ」は「お萩」、萩(はぎ)の花が咲くころに食べるもの、基本的に同じものですが、食べる季節(春と秋)で呼び方が異なっているだけのようです。
「彼岸(ひがん)」を調べると、①煩悩を超越した悟りの境地。対して、私たちがいる側が「此岸(しがん)」だそうです。②春分・秋分の前後3日を含む7日間。③「彼岸会(ひがんえ)=彼岸に行う仏事」の略
おはぎやぼたもちを食べるのは③、お墓参りを行う時期ですね。暑さ寒さも彼岸まで、の場合は②ですね。秋分を境に夜が長くなりますので、気温も和らいでいくということです。正確には「春彼岸」「秋彼岸」があるということですね。
他にも「彼岸」のつくものとして、「彼岸花(ひがんばな)」という、すっと伸びた葉の無い茎に大きな花が咲く変わった植物もあります。(理科的には、多年生の球根性植物、6枚の花弁)
曼珠沙華(まんじゅしゃげ・まんじゅしゃか)、死人花(しびとばな)、地獄花(じごくばな)、幽霊花(ゆうれいばな)、剃刀花(かみそりばな)、狐花(きつねばな)、捨子花(すてごばな)と別名が多いのも特徴ですが、その生長サイクルにも特徴があります。秋に成長・開花、冬に葉を茂らせ、夏に枯れます。彼岸のころに咲くのでその名がついたとされています。
名前の由来は諸説ありますので、どれが正しいと考えるよりも、その名のついた過程や背景を考えると共に、新たな発見・知識を得る楽しさを感じてください。今年の秋分は22日ですからあと2週間ほどでこの暑さも和らぐ…はずです。