こんにちは。大宮校の宮下です。
今回は、低学年の算数について考察します。
☆パズル問題を実施する趣旨
小4~小6の時期は、入試に必要な単元学習になります。代表的な問題の手法を学び、実際に経験することで、知識や解法の幅を広げていきます。しかしながら最上位校の実際の入試問題はルーティンでこなせるほど単一的ではなく、初めて見るような発問になっていることが少なくありません。習ったからできるだけでは通用しません。問題文の中から情報収集し、その情報から得られる次の情報や隠れていた情報などから、適正なアプローチで設問の解答にたどり着くといった能動的な動作が自発的に行わなければ、手が出せずに固まってしまうことでしょう。
低学年の算数はまさにこの部分の育成を目的としています。
習ったからできる学習から、周囲の援助がなくても自立して問題に取り組み解答にたどり着く達成感や満足感のある学習へ転嫁することで、将来の難関中学受験の下地づくりが出来あがります。
☆家庭での取り組み方が重要
算数の授業中は、前出の環境づくりができていますから、依存することなく集中して取り組むことができます。同じように、ご家庭の中でもこうした環境を構築していただくと効果的です。ここにいくつかの留意点を挙げておきますので、ご理解ご協力をお願いします。
◎授業内で終わらずに持ち帰ったプリントは、どんなに時間がかかってもよいので、最後まで取り組むことが重要です。
◎ヒントを出したり考え方を提示したりすると、教わってする学習になってしまい、本来の目的から外れてしまいます。我慢することが本人の力になります。
◎取り組むタイミングは本人に任せて、指示は極力控えましょう。算数ラボも同様です。
◎プリントの整理や保管も本人に任せましょう。小6になっても整理整頓が苦手な子がいます。原因は自分でやるように仕向けず、本人の代わりに周りが手を出してしまったからです。整理整頓の3か条は、①置き場所を決める ②元に戻す ③いらないものを捨てる
このうちの「置き場所」は本人に決めさせないと効果がありません。ファイルなどの道具も本人に選ばせましょう。
◎丸付けをお願いします。合っていたらまる、間違っていたら何もしないで戻してください。算数ラボも同様です。
☆達成感を得られた子は伸びる
時間はかかったけれどやり切ったという体験は大きく成長させます。エクタスのプリントは,トライアンドエラーで何度も繰り返していくと必ず答えに近づいていきます。また、答えが1つではないタイプの問題も少なくありません。このあるだけすべてという体験は教科書学習では得られません。また、誤答の多くは問題文の読解が不十分であることがほとんどです。「1~6を1つずつ」とあるのにその条件に沿っていない解答を出すなどがこれに当たりますが、自分でそれに気が付くまで静観することが重要です。自らの気づきは、同じミスを繰り返さないようになるはずです。