7月も中旬になり、最高気温が30℃を超える日が続くようになりました。暑さだけでなく、日差しの強さや室内との寒暖差で体力を奪われがちなこの季節ですが、受験生の皆さんはこの夏で一気に力を伸ばしたいところですよね。そのためにはしっかり栄養を取って体調を万全にすることがとても大切です。
そんな皆さんのために、今日は夏が旬の野菜がたくさん入った「冷汁うどん」をご紹介したいと思います。
実はこの料理、れっきとした埼玉県の郷土料理で、農家の方がお昼ごはんとして食べていたもののようです。農林水産省の「農山漁村の郷土料理百選(10年ほど前に発行)」にも載っていて、地域によっては「すったて」とも言うそうですよ。
主な材料・作り方はこちらです(分量や野菜の種類は皆さんのお好みに合わせて調整してみて下さい)。
【材料】
・味噌
・いりごま(時間がなければすりごま)
・(好みで砂糖)
・きゅうり
・しそ、みょうがなど(ねぎ、おくらなど他の野菜を入れてもおいしい)
・氷、もしくは少量の水
・ゆでたうどん(ひやむぎ、そうめんでもおいしい)
【作り方】
①きゅうりは薄切り、しそ、みょうがは細切りにする
②すり鉢でごまをすり、味噌(お好みで砂糖も)を加えてさらにすり混ぜる
③きゅうりを②に入れ、きゅうりを押しつぶすようにすり混ぜる
初めは硬く感じますが、きゅうりから水分が出てくるので徐々に混ざってきます。
きゅうりの90%以上が水分でできているということを実感できます。
④氷や水で味の濃さを調整する
⑤しそ、みょうがを乗せ、ゆでたうどんをつけて食べる
ちなみに「冷汁」という名前の郷土料理は他にもあり、宮崎県のものは魚の身や豆腐、山形県のものは乾物が入るなどの違いがあるそうです。それぞれの地域の気候や特産物を思い出しながら味わうと、郷土料理が昔の人の知恵の賜物であることを実感できるのではないでしょうか。
最後に、郷土料理にちなんだ入試問題を1つご紹介します。
「次の1~5の郷土料理で知られる都道府県を下のあ~くから選びなさい。」
1 あさり飯 2 きりたんぽ鍋 3 柿の葉寿司 4
しじみ汁 5
ます寿司
あ 北海道 い 秋田県 う 岩手県 え 富山県 お 東京都
か 奈良県 き 島根県 く 宮崎県
この問題は、平成25年の桜蔭中の入試で出題されたものです。「使われている材料が何なのか」「その材料が多くつくられている都道府県はどこか」をヒントに考えてみましょう。これまでに習った社会の知識を駆使して、ぜひ挑戦してみて下さいね!