さくし

2020/7/2

エクタス算数科

さて、『さくし』と聞いてどんな言葉を思い浮かべますか?
パソコンなどで入力・変換すれば、大抵は『作詞(作詩)』が出てくることでしょう。『策士』をすぐに思い浮かべた人はなかなかにマニアックだと思いますし、『佐久市』なら結構なマイノリティでしょうか。別にそれがいけない、ということでは全くないのですが、今回ここで取り上げる『さくし』は『錯視』のことです。
一般的には『目の錯覚』という使われ方をすることが多い内容です。インターネットで検索するとたくさんのネタがありますので、興味があれば是非見てみてください。


次のような立方体の見取り図があります。

そもそもノートは2次元で立方体は3次元ですので、このままではノートを用いて立方体を表すことはできません。ですので、我々がその図を見たときに立方体をイメージすることができる図を書いているわけです。当然のように立方体があると思っていますが、実際そこに書かれているのは正方形と平行四辺形の集まりです。
あのような見取り図を皆さんも書いた経験があると思いますが、本来であれば、図において見えない線は点線で表すべきです。大した差ではないと考えるかもしれませんが、いえいえ結構な問題なのです。上の図をもう一度よく見てください。立方体は立方体ですが、2種類の見え方をしてしまうことに気づけますでしょうか。
…見えない人向けにヒントを出します。ひとつの見え方は普通に立方体を上から見た図です。もうひとつの見え方は立方体を下からのぞき込んだような図です。どうでしょうか。いけましたか??
実はこの図は、『ネッカーの立方体』という有名な錯視を扱った図です。
見えないことで結果として余計なトラブルに巻き込まれずにすんだという考え方もできますが、やはり見えるようにはなっておきたいですね。何事にも共通しますが、客観的に物事を捉える力は成長には不可欠です。是非楽しみながら意識して訓練をしてみましょう。

関連記事related posts

エクタス算数科

算数の記述問題

昨今の算数の入試問題では、計算をして答えを数字で答えるだけではなく、ある事柄について理由を説明する記述問題が出題されることが増えてきています。1問、例題を解いてみましょう。 【問題】1円玉、10円玉、100円玉、1000…

エクタス算数科

【2022という数】

以前に2021という数が入試問題にどのように用いられていたかは記事にしました。今回は2022という数から考えられる問題を予測してみましょう。 2022=2×3×337と素因数分解されることにちなんだ問題も考えられますが,…

エクタス算数科雙葉中

雙葉の入試問題より

  今年雙葉中学で出題された[3]規則性の問題について考えてみましょう。   【問題】   5353/5291を小数で表します。   (1) 小数第8位まで計算しましょう。(筆算)…

新着記事latest posts

2024/3/28

エクタス算数科駒東

【2024年度入試から~駒場東邦算数~】

2024年度の中学入試が終了しました。受験生の皆さんはお疲れ様でした。今回はその中で駒場東邦中の入試について取り上げます。 駒場東邦中の入試は個人的には数学的要素が強い傾向があると感じています。本年もそんな出題がありまし…

エクタス算数科駒東

2024/3/21

エクタス理科より雙葉中

雙葉中の理科の入試問題より

少しずつあたたかくなってきて、春らしい日が続いていますね。塾では新学年としての勉強がスタートして2ヶ月が経とうとしています。みなさんは日々学習に励んでいると思います。 さて、2024年度の雙葉中の理科では、1923年9月…

エクタス理科より雙葉中

2024/3/15

お知らせピックアップ

【新小2~3】5月 試行(思考)力・記述力 診断テスト 申込受付中

低学年の現段階で求められる力を診断 筑駒・御三家・駒東中を目指す上で必要となる、与えられた未知の課題を試行錯誤して正解を導き出す「試行力」、考えた答えを書き言葉で表現するための「記述力」。最難関中学受験専門塾だから可能な…

お知らせピックアップ

pagetop