こんにちは、エクタスの荒井です。
数年前のことですが、東京大学などで教鞭をとっている友人に次のように聞かれたことがあります。
友人「荒井君は、小1生にフィボナッチ数列を教えているのだって?」
荒井「教えているのではなくて、発明や発見をしてもらっています。その数列の名前がフィボナッチ数列と言うよと、名前は教えています」
上のような会話を思い出し、今日は少しだけ授業の様子を紹介しようと思います。
エクタスの低学年クラスでは毎回10枚程度のプリントを解きます。
最初は一切の助けなしで取り組み、必要に応じて情報整理の方法などの助けをします。
自ら掴んでいただきたいので、教えることは最低限にとどめています。ティーチングよりもコーチングのイメージです。コーチングは適切なフィードバックが求められます。
先週のプリントには場合の数(3人のじゃんけん)が出てきました。
まだ小1生ですので、最初は無作為に書き出していた人が多く、書き漏らしや重複のミスが出ていました。論理思考を行う上では、漏れや重複は避けなければなりません。課題がある場合は次のような問いかけをしています。
そこで課題がある場合は「どのような順で考えればよいか」と聞いてみます。その回答がすぐに言葉がでなくても、最初が「グー」になる場合だけ、まずは考えてみる等で成功したら、その体験を大切にして欲しいと思います。
「最初がグーになるものだけ、まずは書き出してみたのだね。そのアイデアは素晴らしい!」
「最初がグーになるものを全部書いたら、次は何をしますか?」と本人に問いかけます。
最初がグーの場合、最初がパーの場合、最初がチョキの場合などと
「分けて考える」ことは、論理思考の大切なプロセスの一つです。
問いかけの結果、書き出すことができた場合は、次のようにフィードバックします。
「漏れや重なりなく、分けることができましたね」
本人の状況を確認しながら、算数の情報整理のための道具(ここでは樹形図)を紹介することもあります。
1年生の今日(11月)の授業は10枚のうち1枚は3進数の問題です。
N進数の問題はこれから何度か出てきますが、予備知識なしの状態から、新たな発明や発見を楽しんで欲しいと思います。「あっ、分かった」と一瞬で発明・発見できる塾生もいれば、少し時間が必要な塾生もいます。納得を積み重ね手学習を続ければ、スピードは後からついてきます。すべての塾生が発明・発見できるようサポートしていきます。算数のクラスで新しい発明・発見をして楽しみましょう。