今回は特に入試をひかえた6年生向けの内容となります。
淑徳与野中学の入試問題に次のような数列を題材にした問題が出題されています。
1、2、5、3、6、9、4、7、10、13、5、8、11、14、17、6、…
さてこの数列、どんな規則で数がならんでいるかわかりますか。
淑徳与野中学の入試問題では、このあと先生と生徒2人の会話文が続き、規則についてのわかりやすいヒントが示された上で、次のような問題を解くようになっています。
①35番目の数字はいくつですか
②23は何回出てきますか
ここはエクタスですので、ノーヒントでこの数列の規則を解き明かし、問題を解いていきましょう。
まず、規則性の基本知識を確認しておきます。数列の問題は大きく分けて①周期 ②等差数列 ③三角数 ④平方数 ⑤フィボナッチ数列 ⑥群数列 ⑦その他(等比数列など) があります。どれもしっかり理解できていますか。今回の数列もこれらのいずれかの基本知識を融合した数列になっています。
数列の規則がわからないときには、まずグループ分けを意識しましょう。すなわち群数列の考え方です。特に群数列は、1個、2個、3個、4個…で区切る三角数型(グループの最後が三角数番目になる)ものと1個、3個、5個、7個…で区切る平方数型(グループの最後が三角数番目になる)ものが主流です。そのことを頭において、この数列を眺めてみると、
1/2、5/3、6、9/4、7、10、13/5、8、11、14、17/6、…
のように、1個、2個、3個、4個…と区切ればよいことがわかりますね。さらにこれを並べ直して
1
2、5
3、6、9
4、7、10、13
5、8、11、14、17
6、…
とすると、さらにわかりやすくなります。
まとめるとこの数列は
・Nグループ目には数字がN個
・Nグループ目のはじめの数はN
・Nグループ目の最後の数はN×4-3
・各グループ内は3ずつ増える等差数列になっている
という特徴があることがわかります。
この問題では、①35番目の数字はいくつですか ②23は何回出てきますか という2問が出題されていますので、これらの問題の解法を考えてみましょう。
① この群数列は三角数型ですから、35に最も近い三角数を考えます。すると、
8番目の三角数が36ですから、8グループ目の一番最後は全体として36番目、すなわち8グループ目の7番目が求める35番目ということがわかります。
8グループ目のはじめの数は8、ここから3ずつ6回増えれば35番目の数が求められます。また、8グループ目の最後の数は、8×4-3=29なのでここから3をひいてもよいでしょう。よって、8+3×6=26、または8×4-3-3=26で答えは26となります。
② Nグループ目に23が現れる条件は
「(23-N)が0または3の倍数で、かつ3でわった商がNより小さい」
です。この条件に合うNは、8、11、14、17、20、23ですから、
答えは6回となります。