「算数が得意になるにはどうしたらよいですか?」
と聞かれることがあります。そのとき私は、
「算数と触れあえる機会をたくさん作れるといいですね。」
と答えます。
すると、多くの方は、(たくさん問題を解かなければいけないんだな)と思われるようです。決して間違ってはいないのですが、たくさん問題を解くためには、大前提があります。それは算数が好きであることです
好きだからこそ、たくさんの問題を解きたいと思えますし、正解を出したい、解き方をマスターしたいという気持ちが生まれます。自然とたくさんの問題を解くようになるでしょう。
一方でこう思われる方もいらっしゃるでしょう。
「算数って正解できないと、楽しくないし、好きになれないのでは?」
確かにこれも一理あるように思えます。算数の問題を解いても間違えてばかりでは楽しくないように思われる方も多いかもしれません。
しかし、「解けなかったけど楽しい」という経験こそが算数が好きになる第一歩です。自分が解けなかった問題の解説を聞いたり読んだりして、驚きや感動、そして楽しさを覚えることから算数を好きになるというケースは多いのです。算数と触れる機会とは、問題を解くという意味だけではありません。算数の図鑑をじっくり読むことも大切ですし、パズルやゲームを通して算数に触れる方法もあります。
ここで提案したいのが、「本屋さんへ行こう」です。
算数・数学の世界について「問題を解く」意外のアプローチを様々な角度から提案してくれる本がたくさんあります。参考書や問題集のコーナーだけではなく、算数・数学の書棚、教育の書棚、パズルやクイズ、ゲームの書棚、美術の書棚、小説の書棚などなど様々なコーナーを回ってみましょう。意外に算数に関係する書籍は様々なところに散らばっています。
最近では、本を買う場合もインターネットでおすすめの本を調べて、そのままインターネットで注文するようなことも多くあります。しかし、もし近くに大きめの本屋さんがあるのであれば、実際にたくさんの本を自分の目で見て、少し手に取ってみたりして本を買う経験をした方がよいと思います。
もし、そうして本屋さんで算数の本を探していらっしゃったときに、有名難関校の入試問題から厳選した珠玉の問題を私、滝澤幹とmath channelの横山先生がそれぞれの視点でそれぞれの解き方でじっくり解説させていただいた、「親子で楽しむ中学受験算数(平凡社:2022年1月発売予定)」と出会っていただけたらありがたく思います。
算数を好きになる方が1人でも増えますように。