九九を覚えるのは当然ですが、中学受験に挑戦する小学生であれば、しっかり覚えておきたい計算がいくつかあります。
今回は主に2つの数の積について覚えるべきものをピックアップしていきましょう。
1. 13の段、17の段、19の段
13×2~13×9、17×2~17×9、19×2~19×9 の答えは受験生であれば暗記してあるのが常識です。
× | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
13 | 26 | 39 | 52 | 65 | 78 | 91 | 104 | 117 |
17 | 34 | 51 | 68 | 85 | 102 | 119 | 136 | 153 |
19 | 38 | 57 | 76 | 95 | 114 | 133 | 152 | 171 |
これらは、例えば分数の計算で、じつは分母も分子も13で約分できたのに約分を忘れて不正解になってしまうなどのミスを防ぐことにも役立ちます。つまり暗算できればよいのではなく、例えば102と85という数字を見たときにどちらも17でわれると即時に気づかなければいけないということです。13、17、19の倍数はどれもよく出題される数です。
2. 2けたの数を自乗した数
11×11~25×25 の答えも受験生であれば暗記しておくべきでしょう。
11×11=121 | 12×12=144 | 13×13=169 |
14×14=196 | 15×15=225 | 16×16=256 |
17×17=289 | 18×18=324 | 19×19=361 |
20×20=400 | 21×21=441 | 22×22=484 |
23×23=529 | 24×24=576 | 25×25=625 |
これらの数は平方数とよばれ、規則性の問題などでは頻出のテーマであるといえます。数字を見た瞬間に、「これは平方数だな」と気づくことが大切です。他にも45×45=2025 は西暦の数字に近い平方数でもあり、暗記しておくとよいでしょう。
3. 37×「3の倍数」
37という数は2けたの数の中でもそれほど目立つ数ではないかもしれません。この数の特長をすぐに答えられる方はいらっしゃるでしょうか?実は37という数は3倍すると111になるという特長があります。
× | 3 | 6 | 9 | 12 | 15 | 18 | 21 | 24 | 27 |
37 | 111 | 222 | 333 | 444 | 555 | 666 | 777 | 888 | 999 |
これは覚えやすいですね。しっかり知っておきましょう。これらの数は例えば、分数を小数になおしたときに現れる循環小数と深いつながりがある数になります。分母が999で分子がABCになる分数を小数に変えると、0.ABCABCABC……という循環小数になります。37は999の約数であることを知っておくとよいでしょう。
4. 3.14のかけ算
円やおうぎ形を学習すると、周の長さや面積を求める問題を勉強します。その際に使う円周率はたいてい3.14です。これらに様々な数をかけて答えを求めるのですが、問題にあたるたびにこれらの計算をするのは大変ですし、計算間違いも多くなります。よって、3.14×2~3.14×9はもちろん、3.14×「2けたの数」も何種類か覚えておくと格段に計算が速く確実になります。
× | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
3.14 | 6.28 | 9.42 | 12.56 | 15.7 | 18.84 | 21.98 | 25.12 | 28.26 |
× | 12 | 15 | 16 | 18 | 24 | 25 | 32 | 36 |
3.14 | 37.68 | 47.1 | 50.24 | 56.52 | 75.36 | 78.5 | 100.48 | 113.04 |
計算を暗記するというと、大変そうに思いますが、実はいろいろと工夫をして覚えやすくすることもできます。
まずはこれらの式と答えを自分の手で書いて、表を作り、じっくり眺めて特徴をとらえてみましょう。たとえば3.14×2から3.14×7までは、整数部分が3の段と同じになっていますよね。そのあとは3の段+1になっています。このようなことを自分で発見することが大切です。
楽しみながら数に慣れるようにしましょう。