「a<bとする。正の整数の組(a,b)で,a以上b以下の整数の総和が500となるものをすべて求めよ。」(大阪大)
これはれっきとした大学の入試問題です。しかし,算数をしっかり学習していればこの問題は解くことができます。
「連続する整数の和=真ん中の数×個数」です。個数は必ず整数ですが,連続する整数が奇数個のとき,真ん中の数は整数となり,連続する整数が偶数個のときは,真ん中の数は小数第1位が5の小数になります。また,真ん中の数は個数の半分より大きくなります。この問題に沿ってまとめると以下のようになります。
①連続する整数が奇数個のとき
個数→500の約数のうち奇数のもの
真ん中の数→500÷個数で,個数の半分よりも大きいもの。
500の約数のうち,奇数のものは,5と25と125です。
よって,5個で真ん中が100,25個で真ん中で20があてはまります。(125個で真ん中が4はありえませんね。)したがって,
(a,b)=(98,102),(8,32)となります。
②連続する整数が偶数個のとき
真ん中の数→500の約数のうち奇数のものの半分で,個数の半分よりも大きいもの。
(小数第1位が5になりますね)
個数→500÷真ん中の数
よって,真ん中の数が62.5で個数が8個があてはまります。
(真ん中が2.5で個数が200個や真ん中の数が12.5で個数が40個はありえません)
したがって,(a,b)=(59,66)となります。
よって答えは,(8,32),(59,66),(98,102)です。
大学数学ではもちろん二次方程式を使って場合分けをして考えるのですが,算数の知識がしっかりしていれば簡単に解くことができます。中学受験のためだけではなく,算数は,大学受験にも役立つというお話でした。