「この美しい星に生まれて、よかった」
この言葉は今年125日間ISS(国際宇宙ステーションに滞在した星出彰彦宇宙飛行士がISS滞在の最終日に簡易ブログでつぶやいたメッセージです。星出宇宙飛行士は7月15日、退役したスペースシャトルに代わるロシアの宇宙船「ソユーズ」が星出宇宙飛行士を乗せて打ち上げられ、7月17日にISSにドッキングしました。星出さんはISSに接続されている日本の実験棟「きぼう」でおよそ15種類の実験などの勤務をこなし、11月19日に無事にカザフスタンの草原に帰還しました。
人類の宇宙開発の歴史は、1957年に旧ソ連が世界初の人工衛星「スプートニク1号」の打ち上げを成功させたことに始まります。その後、1961年には旧ソ連の宇宙飛行士ユーリイ・ガガーリンが人類初の宇宙飛行に成功しました。
日本の宇宙開発は1950年代に糸川英夫さんによってはじめられ、1970年に初の人工衛星「おおすみ」の打ち上げに成功しています。宇宙飛行士としては、
秋山豊寛さん(1990年 日本人初の宇宙飛行)
毛利衛さん(1992年 2000年 日本人初のスペースシャトル搭乗)
向井千秋さん(1994年 1998年 日本人女性初の宇宙飛行)
若田光一さん(1996年 2000年 2009年)
土井隆雄さん(1997年 2008年)
野口聡一さん(2005年 2010年)
星出彰彦さん(2008年 2012年)
山崎直子さん(2010年)
古川聡さん(2011年)
がこれまでに宇宙へと旅立ち、任務を終え帰還しています。2013年には若田光一さんが、2015年には油井亀美也さんが宇宙へと旅立つ予定です。また大西卓哉さん、金井宣茂さんも宇宙飛行士として認定されています。
毛利宇宙飛行士以下の11名の宇宙飛行士は、皆日本の宇宙開発機関である「JAXA(宇宙航空研究開発機構)」の宇宙飛行士です。JAXAでは天文観測や宇宙開発を行っており、宇宙開発において様々な実績を残しており、
小惑星探査機「はやぶさ」による小惑星「イトカワ」の微粒子採集
ISS最大の実験棟「きぼう」の開発、接続
宇宙ステージョン補給機「HTV(愛称:こうのとり)」の開発、打ち上げ、ISSへのドッキング
などが挙げられます。
最近の中学入試の理科では宇宙に関することがよく出題されています。科学技術の進歩によりこれまでわららなかった宇宙の謎も新たな事実が明らかになってきています。もしかするとこれまで正しいとされていた定説が変更されることもあるかもしれません。科学技術の進歩は人類の生活を大きく変化させました。ただし、良いことだけではなく課題も生じています。自然界の出来事を学び、課題を考え、それらを解決していくことが大変重要であると言えます。宇宙のことのみならず、最近の中学入試の理科で「時事問題」が多く取り上げられるのはこのような背景があると言えます。
さて、いよいよ入試本番まであと1か月となりました。学校も冬休みに入り、いよいよ塾でも冬期講習の大詰めを迎える時期です。最後の最後まで努力を続け、悔いの残らない中学受験をしましょう。寒さが一層厳しくなる中頑張るみなさんに、最後に星出宇宙飛行士のメッセージをもう一つ紹介したいと思います。
「夢を実現させるにはあきらめないこと」