アメリカ合衆国大統領選挙が、11月8日、全米各州で投票、即日開票された結果、共和党候補のドナルド・トランプ氏(70)が、民主党候補のヒラリー・クリントン氏(69)を破り、来年1月に第45代大統領に就任することになりました。
超大国アメリカの大統領は、国内のみならず、日本をはじめとする諸外国にも経済・軍事・政治面でさまざまな影響を与えます。
今回は、入試によく出る歴代のアメリカ大統領を紹介します。
ジョージ・ワシントン(初代大統領)在任期間 1789年~1797年
アメリカ合衆国初代大統領で、アメリカ独立戦争時の軍人。アメリカ合衆国独立に大きく寄与したとして、「アメリカ合衆国建国の父」とも呼ばれます。
少年時代、父親が大切にしていた桜の木を斧で切ってしまった際、正直に「僕がやりました」と打ち明け、その正直さに父親が「お前の正直さは千本の桜の木よりも値打ちがある」と褒めたという逸話は、皆さんも知っているでしょう。
アメリカ合衆国の首都ワシントンD.C.は、彼の名にちなんで命名されました。
トーマス・ジェファーソン(第3代大統領)在任期間 1801年~1809年
「アメリカ独立宣言」(1776年)を起草した人物です。アメリカ合衆国の共和制の理想を追求したことで最も影響力のあった人物です。
エイブラハム・リンカーン(第16代大統領)在任期間 1861年~1865年
アメリカ合衆国の歴史上初の共和党所属の大統領。「奴隷解放の父」と呼ばれるように、「奴隷解放宣言」によって、黒人の奴隷を解放しました。また、「人民の人民による人民の政治」で知られる「ゲティスバーグ演説」は有名です。
セオドア・ルーズベルト(第26代大統領)在任期間 1901年~1909年
日露戦争の停戦を仲介(ポーツマス条約の締結)したことから、1906年にノーベル平和賞を受賞しました。また、「野球の試合は、終盤4-7から逆転して決着がつく8-7のゲームがいちばん面白い」と言ったとされ、これが「ルーズヴェルトゲーム」の由来です。
ウッドロウ・ウィルソン(第28代大統領)在任期間 1913年~1921年
第一次世界大戦後の1918年に「十四か条の平和原則」を発表し、その中で国際平和機構の設立を提唱し、国際連盟の発足を実現しました。しかしながら、アメリカは議会の反対で加盟しませんでした。
フランクリン・ルーズベルト(第32代大統領)在任期間 1933年~1945年
第二次世界大戦時のアメリカ大統領。ニューディール政策と大戦参戦による空前の戦時景気は、アメリカ経済を世界恐慌から回復させました。アメリカ政治史上で唯一、大統領を4期務めた人物です。また、重度の身体障害を持つ大統領でもありました。
ハリー・S・トルーマン(第33代大統領)在任期間 1945年~1953年
フランクリン・ルーズベルトの死を受けて、戦時中に大統領に昇格。ポツダム会談に臨んで、日本に無条件降伏を勧告しました。広島・長崎への原爆投下を決定・実行し、日本にポツダム宣言を受諾させ、戦争終結を実現しました。
ドワイト・D・アイゼンハワー(第34代大統領)在任期間 1953年~1961年
第二次世界大戦中、連合軍総司令官としてノルマンディー上陸作戦を指揮。戦後、大統領として共産圏への巻き返しをはかる一方、朝鮮戦争・インドシナ戦争を解決しました。1960年、新日米安全保障条約を岸信介首相と調印しました。
ジョン・F・ケネディ(第35代大統領)在任期間 1961年~1963年
在任中の1963年11月22日、テキサス州ダラスで遊説のため市内をパレード中に暗殺されました。
リチャード・ニクソン(第37代大統領)在任期間 1969年~1974年
ベトナム戦争からのアメリカ軍の完全撤退を実現。ソ連とのデタントも実現しました。しかしながら、ウォーターゲート事件により、大統領辞任に追い込まれて任期中に辞職した唯一のアメリカ大統領となってしまいました。