前回の文末に会った問題です。
次の等比数列(3倍の数列)の和を求めてください。
1+3+9+27+81+243+729+2187+6561+…+43046721+129140163
まず A=1+3+9+27+81+243+729+2187+6561+…+43046721+129140163 とします。
Aの3倍を考えます。Aの3倍とはそれぞれに3をかけることになりますから、
A×3=(1+3+9+27+81+243+729+2187+6561+…+43046721+129140163)×3
=3+9+27+81+243+729+2187+6561+…+43046721+129140163+387420489 です。
この式と元の式を比べてみると、
3+9+27+81+243+729+2187+6561+…+43046721+129140163 の部分が共通ですね。
わかりやすくするために
3+9+27+81+243+729+2187+6561+…+43046721+129140163=B とすると、
A=1+B A×3=A+A+A=B+387420489
この2つを比べると、
A+A=387420488 なので、A=387420488÷2=193710244
正解は 193710244 でした。
こうしたアプローチの方法は、算数や数学で必要になりますから、ぜひ覚えておきましょう。
算数では「パスカルの三角形」と呼ばれるピラミッド型の数列が有名です。
1
1 1
1 2 1
1 3 3 1
1 4 6 4 1
1 5 10 10 5 1
1 6 15 20 15 6 1
1 7 21 35 35 21 7 1
1 8 28 56 70 56 28 8 1
1 9 36 84 126 126 84 36 9 1
それぞれの列の和を1列目から10列目まで合計してみると、
1+2+4+8+16+32+64+128+256+512
なので今回のアプローチを利用すると、
1+2+4+8+16+32+64+128+256+512=A
A×2=2+4+8+16+32+64+128+256+512+1024
A+A+1=1+2+4+8+16+32+64+128+256+512+1024
A+A+1-A=1024
A=1024-1=1023
と簡単に計算ができます。