本コンテンツは、株式会社Z会の情報誌『最難関中学をめざすなら知っておくべき「7つの極意」』(執筆協力:エクタス)の内容を含みます。
算数
典型問題を確実に得点、解くべき問題を確実に判断
小問数は全部で20~25問程度のことが多い。1問にかけることのできる時間は1.5分前後と、まさにスピードと正確性が問われる入試。問題用紙はB4用紙たて3枚で、別途解答用紙はなく、問題用紙の中の解答欄に答えを書き込んでいく形式。一部考え方や計算を記述させる問題もある。
1枚目は計算・一行問題群で、ほぼ毎年形態に変更がないため、これを全問得点できるようにしておくことが合格への第一歩。合格に必要な点数は、難しい年で60点、易しい年で80点が目安となる。2枚目以降は大問が続き、確実に正解すべき問題と、時間がかかりそうだから、解かずに次に向かうべき問題の判断力も問われる。
●数の性質
約数・倍数・分数の性質に関する出題がほぼ毎年見られる。決して問題数が多いわけではなく、得点しやすい問題群であるので、これは確実に正解したいところ。
●和と差
差集め算・過不足算を用いる出題が特徴的。あまりや不足に注目させる問題の解法はしっかりと身につけておきたい。つるかめ算においては整数条件をともなった不定方程式が出題されやすい傾向がある。
●速さ
流水算・時計算・点の移動とグラフなど、特殊条件下の速さの問題も見られる。速さの問題全般への適応力強化が合格の必須条件といえる。比の積・商、逆比などがからむ周回運動の問題などについてもおさえておきたい。
●平面図形
一行問題として正多角形をテーマとした角度を求める問題がほぼ毎年出題され、図形の対称性を利用させる問題も多く見受けられる。次に出題頻度が高いのが線分比・面積比・等積変形を中心とした問題。大問として出題されることが多いのが円やおうぎ形に関する問題(円周角など)。このように幅広いジャンルから出題される。
●立体図形
大問を中心に出題される。展開図に関する問題、水の体積や水位の変化に着目させる問題が多い。論理思考や平面的視点、つるかめ算など、他分野と融合させた形で出題される場合も多く見られる。
国語
柔軟な判断力・時間管理能力、苦手を作らぬ力が必要
●捨てられる問題はないと心得る
女子学院の試験時間は40分であり、どこに時間をかけるかの見極めが非常に重要である。他の教科では典型的な問題に時間を使うという戦略も状況により可能だが、国語については設問の難易度に大きな差はないため、「捨て問」はない。全問を時間内にきちんと解ききることが合格するための最低条件と言える。
●記述問題の制限字数を判断するのは自分
字数制限がない記述問題を数題出題する、というパターンが定着しつつある。問題の指示と解答欄に合わせて適切にまとめる能力が求められている。
●選択肢内のキーワードは自分で探す
選択式の問題を解く際に、本文中に書かれている言葉がそのまま選択肢内に登場することは少ない。本文中にある表現を言い換えられたり抽象化されたりすると、「同内容だ」ということが見抜けず、一気に正答率が下がるタイプの受験生は要注意である。本文の状況を判断し、ずばりと言い当てた一言が含まれている選択肢を自分で選び取る必要がある。高い語彙力と同時に、言い換え力、一語や一文、時には二文にする要約力が必要である。
●知識は無駄なく、隙なく学習せよ
上記の通り捨てられる問題がないということは、どこかで時間短縮を考える必要がある。確実にスピーディーに答えられるのは知識だ。難問をたくさん解く必要はない。ごく一般的な中学入試用のテキストに出てくる問題が解けるようになっていれば対応できる。熟語に使われている漢字がどういう意味で用いられているか、本文中の語句と意味の近い慣用表現は何か、など、生きた語彙が獲得できているかも試されるので、日頃から辞書を引くなど、積極的に言葉と向き合う姿勢が大切だ。
理科
冷静にすばやく問題を解き抜く力を
●女子学院は4教科すべてが40分ずつ。配点がそれぞれ100点という教科間の差がないため、理科の得点力も合否に大きく影響する。また、物理・生物・地学・化学の4分野からまんべんなく出題されるだけでなく、選択問題、空所補充、記述、作図、計算と出題のされ方も多岐にわたるため、得意分野に偏った勉強が通用しない。バランスよく、苦手を作ることなく学習し、理科で8割の得点を目指す必要がある。
●小問数が非常に多いので、すばやく問題を解いていく必要があるが、「反射」で解くと「手痛いしっぺ返し」を食らうこともある。常に問題文をしっかり読み、「根拠」をもった解答をしなくてはならない。また、グラフや表から数値を読み取って解く問題では、頭の中だけで解こうとすると正解にたどり着けないことがある。単にグラフや表をながめるのではなく、余白を使ってまとめながら解く訓練を普段から行っておくと、より正答率を高めることができる。
●実験観察問題で出題されるテーマは目新しいものではなく、過去にどこかで見たことのある内容が多い。しかし、文章やグラフ、表をしっかり読み取った「深い理解」ができなければ選択問題でも空所補充でも正答にたどり着けない出題が多い。
●時間を計って過去問を解くと、初めての場合はその「小問数の多さ」や「出題傾向」に対応できず、得点が思うように伸びないことがある。しかし、やみくもに問題を解くのではなく、それぞれの出題に対して「何を考え」、「何を書き込む」、という「行動」をしっかりと実践していけば、必ず克服できるようになる。女子学院の入試問題では「難易度が高すぎて解けない問題」は出題されないため、過去問を通じて傾向を学ぶとともに、問題を解くときの「正しい行動」を身につけることが合格への鍵となる。
社会
ペース配分を考えて解答順序を見極める
●長期的に見ると、問題数が徐々に減少しており、ここ数年は50問前後で落ち着いている。とはいえ、40分という試験時間から考えると、それほど余裕はない。
●従来、「知識量・処理能力勝負」の学校だと言われてきたが、近年は「思考力・応用力重視」にシフトしているため、昔のイメージに頼りすぎないことが大切である。
●地理・歴史・公民の出題割合はその年のテーマによってまちまちなので、各分野まんべんなく学習するこが必要。
●出題形式は記号選択の問題が全体の60%程度。また、用語記述や短文記述なども出題されている。記号選択は「1つ選ぶ」「2つ選ぶ」「すべて選ぶ」などパターンが多岐にわたり、消去法で答えを絞っていく方法では対応できないものが多い。日頃の学習において、それぞれの選択肢の正誤判定をする練習が大切である。
●地理分野では、地形図の読み取り問題や統計資料を使って現状を分析する問題、計算が必要になる問題もあるため時間配分が重要になってくる。
●歴史分野では、並べ替え問題も必ず出題されるので、日頃から年表などを見て因果関係にもとづいて歴史の流れを理解することが大切である。また、史料問題につい てはテキストレベルの基本事項を切り口を変えて出題している場合が多いので、基本知識を応用して考えることができれば解答することは容易であろう。
●公民分野の出題テーマは、政治や環境問題など多岐にわたるが、とくに女性人権問題、難民問題、食料問題など近年の日本や世界情勢を踏まえた問題も出題されている。
筑駒・御三家・駒東中に最も近い塾 エクタス
エクタスは首都圏にたった6箇所、クラスも少人数に抑えた小さな学習塾です。しかしだからこそ、生徒1人ひとりにきめ細やかな指導と、メンタル面まで及ぶサポートが行き届き、その力を引き出し大きく伸ばせると考えています。エクタス独自のカリキュラム・教材と指導方法に基づいた経験豊富な精鋭講師陣による密度の濃い授業を行い、その結果、在籍者の2人に1人以上が筑駒・御三家・駒東中に合格し、数ある学習塾の中で群を抜いた『合格率』を誇っています。
エクタスの指導コンセプト
教えすぎないから、思考力・発想力が伸びる
生徒の思考力を引き出す指導を行っています。
質の高さと十分な学習量をあわせて生徒の持つ力を最大限引き出す授業
質・量ともに最難関レベルを追求。生徒の考える力を養成します。
選ばれし者が揃う、少数精鋭のクラス
徹底した少人数制だから、1人ひとりの疑問にも確実に対応できます。
入試に直結した教材と授業
入試問題を徹底的に研究した教材と、合格へのノウハウを蓄積した授業の両輪で合格へ導きます。
志望校合格に特化した専門指導
通常授業のみならず「筑駒・御三家・駒東 最難関スーパー講座」「合格力完成講座(パーフェクトアプローチ)」などの特別講座を通じて、志望校合格に照準を絞った指導を行います。
エクタスの授業を体験ください
教室の雰囲気や授業の内容・スピードなどを体感していただくために、エクタスでは全てのお子さまに入塾の前の体験授業期間を設け、実際に受講を検討される教科の授業を全て体験することをお願いしております。
保護者の方には、筑駒・御三家・駒東中に代表される『最難関中学』受験の現状や、最新の入試傾向と対策、また合格に向けてのエクタスならではの指導方針や、各種コースをご説明いたします。これから受験対策を始めたいという方、合格への決め手を模索されている方、お気軽に下記の「体験学習」からお申し込みください。