本コンテンツは、株式会社Z会の情報誌『最難関中学をめざすなら知っておくべき「7つの極意」』(執筆協力:エクタス)の内容を含みます。
算数
論理的構築力と圧倒的な数値処理能力
大問数は3~5題で、問題冊子とは別にB4の解答用紙が2枚あり、答えはもちろん、式や考え方の記述が必要となる。そのため、図形問題では図形が解答用紙にも書かれていることが多い。大問1は一行問題であることもたまにある。
●数
その場で与えられた条件や規則に従って、数の性質を考える問題で、予備知識だけでは対処できない。設問の誘導に従って思考を組み立てていく論理的構築力と、必要な部分については落ち着いて調べ上げるタフな処理能力が要求される。計算パズルの出題もある。
●平面図形
相似・線分比・面積比の問題の場合、問題レベルは中~高難度で、得点しやすいこともある。比較的スタンダードな様式の出題が多い。図形と場合の数の問題では、図形をパーツに分解し、そこから組み立てていくような、論理的構築力が問われる。
●立体図形
射影(投影)と切断を中心とした、直球勝負の高難度問題が中心。解法パターンの組み立てで解ける問題ではなく、立体についての深い理解が必要とされる。
●速さ
図やダイヤグラムによる整理で比較的シンプルに解ける問題が出題される場合もあるが、開成らしく数値の処理が大変重いこともある。とくに、周回の問題(周回の旅人算・図形上の点の移動・時計算)では複雑で入り組んだ変化を正確に追うことが求められる。
●文章題
割合と比の問題や場合の数などが出題される。ほかの単元同様に、問題の仕組みをしっかりと見通す論理性と、そのうえで丁寧な調べ上げを正確に行う処理能力が求められる。また、超長文のルールを扱う問題も近年出題されており、短時間で要旨をつかむ読解力・把握力が要求されるようになった。
国語
深い読解力と、解答を簡潔にまとめる力が必要
●開成の国語の出題は、文章読解の大問が長文1題の年と、2題の年があり、ほぼこの形式が定着している。また、漢字の書き取りや敬語などの知識問題についても出題される。出題の形式としては選択式・書き抜き・記述があるが、近年は記述問題が中心となっている。
●記述問題はコンパクトに1~2行でまとめる形式が見られる。これは、解答の作成にあたっては、最重要ポイントを絞り込み、核心部分のみを端的に表現する力が求められているということである。日頃から「短く簡潔に解答をまとめる」という意識を持って、記述の演習に取り組む必要がある。
●問題文で扱われる内容は、「家族・友人間の心理的葛藤」「脱近代価値の探求」「弱者への労り・正義感」「自然への畏敬」と非常に多岐にわたる。また、問われる内容読解・心情把握は、単純な一般論ではとらえきれない緻密で高度なものであり、人間の深い心理を感じ取る感性も必要となってくる。たとえば「うれしい」という気持ちのときに、「はしゃぐ」「あえて平静を装う」など、登場人物はさまざまな行動をとる。そうした奥深い心理を、その動作から読み分ける必要がある問題など、単純なマニュアル的なアプローチでは克服しきれない出題となっており、深い読解力が不可欠となっている。
●開成の国語の問題は非常に高度な出題であるが、必ず「正解」があり、攻略することは可能である。そのためには、入試問題と同等以上の難度の高い問題に数多く触れておくことが必要だ。また演習の際には、間違いを恐れず、まずは自力で答えを書ききるようにしたい。そして、適切なアドバイスのもと、解き直し、書き直すことで、自分の最初の答案には何が足りなかったのかを確認しなければならない。そうした理解・納得を積み重ねて、確かな読解力と、解答を簡潔にまとめる記述力を身につけていくことが重要である。
理科
物化生地の4分野すべてで確実に得点できる力を
●近年の開成の理科は、受験者の平均点が示す通り、とても高い得点で合否が争われる。普通の受験校であれば7割~8割を正解すれば十分に合格点で、難しい入試問題を出す学校であれば6割で合格ラインに届く。しかし開成では8割の56点でも合格が難しい年もある。60点を超えることができて初めて、確実に合格を勝ちとるためのスタートラインに立つことができる。
●例年、大問が4題で、物理・化学・生物・地学の4分野から1題ずつ出題されることが多い。試験時間は40分で問題数が30問前後なので、時間は十分に足りる構成となっている。基本的には記号選択問題が多いが、作図問題や記述問題、また、実験・観察の結果を読み取って考えを進める問題もあるので、知識だけではなく読解力や思考力、表現力、計算力などさまざまな力がバランスよく必要なことがわかる。合格者の平均点が高いこととあわせて考えると、まず必要なことは、苦手な単元、苦手な問題形式をつくらないようにすること。そしてミスをせず正確に問題を解く力を身につけることである。そして数題ではあるが出題される、やや難度の高い問題で正解する力を身につけることで、60点を超えていくことができるようになる。
●普通に開成を目指して受験勉強をしていると、受験生は8割くらいしか得点できない。その壁を越えられるかどうかが、合否の分かれ目となってくる。1問の失点が大きく響いてくるので、「決してケアレスミスをしないこと」と、「合否を分ける重要な問題で確実に得点すること」を意識して、得点を積み重ねられるよう演習に取り組んでおきたい。また、開成の理科の出題には偏りがあるので、過去問をふまえて問題の難度・傾向をしっかりと把握しておくことが不可欠となる。
社会
典型的問題の完成と時間の使い方を意識して
●用語記述・記号選択・短文論述など、さまざまな出題形式がバランスよく配置されている。減少傾向にあるものの、「江戸・東京に関する問題」や「五街道」、「日暮里近辺の地名」などは出題頻度が高い。また、文学作品などのあまり見かけないタイプの資料と関連付けた出題など、歴史分野で幅広い知識が問われることも特徴といえる。
●とくに、地理分野でのグラフや図表を用いた問題や、経度・緯度や時差に関する問題、計算・数量感覚の必要な問題が特徴的である。貿易や観光に関する統計が多くみられるが、特定の分野に偏ることなく、さまざまな種類の統計に慣れておくことが必要であり、また、地形図の読み取りや世界の国々に関する知識も頻繁に出されるため注意が必要である。2018年度以降、公民からの出題が一定の割合で見られるので、その対策を後回しにすることがないように心がけたい。
●2015年度まで、開成の社会は他の難関校に比べて基本問題のウエイトが高く、合格者平均点が60点を超えていたが、それ以降は合格者平均点が概ね50点台に落ち着いている。それでも、基本的な問題で確実に得点することが必須であることに変わりはない。したがって、難問対策にかまけて、テキストレベルの用語を漢字で正確に書けるようにするといった基礎学習をおろそかにするようなことは禁物である。
●問題数は平均して60問前後で、試験時間を考えると処理スピードも要求される。とくに、地理や公民の図表・計算問題は少なからず時間を要するため、残り時間を意識しながらペース配分できるようにトレーニングすることも必要である。
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