算数
武蔵流の出題を体になじませよう
試験時間は50分。大問数は4つで、小問数は12~15問。大問1つあたりの配点は25点程度と見なして良い。解答形式としては答えのみを解答する問題と、考え方を丁寧に残して解答する問題とがある。解答欄は自身で用意して、丁寧すぎる必要は無いが、解答までの道筋を残しておく必要がある。大問1はここ数年、一行問題が主流で基礎力を見る出題が多い。大問2~4は完全な大問構成で、(1)→(2)→(3)と設問に深みが増していく。合格点に到達するためには、(1)からの不正解は致命的なものになりかねない、正確性を問われる入試となる。武蔵の算数への対応力を高める近道は、基礎力の養成と過去問を解き込むことで養われると考えて良い。
●平面図形
相似形・等積変形・線分比が出題の中心。複合問題、特に大問化された問題は勝負問題になる。奇をてらった問題は多くなく、基本に忠実に解ききることが大事。
●速さ
直線運動か周回運動のどちらかの出題。旅人算/比の積・比の商を考えさせる問題が出題の中心になりやすい。2量・3量の出題に偏りは無く、難易度は平均より若干高めに設定されているため勝負を分ける問題になりやすい。
●数の性質
主に一行問題での出題。倍数約数関係の問題が多くを占めるため、日頃のトレーニングでこの分野の得点力を養うことが可能。
●仕事算・食塩水
3量の出題が多く、等しいものに注目させる(逆比)問題や、つるかめ算・和差(差集め・過不足)の出題が多い。①(丸数字)を駆使して解く問題もここ数年増えてきている。
●場合の数・調べる問題
表を利用する書き出しは合否を大きく左右する問題になる。地道に書き出して調べる問題は、年度によって正答率が大きく変化。基本的な場合の数の単元理解は必要だが、合格には、武蔵流の場合の数への対応力を強化することを優先したい。この力は武蔵の過去問を解き込む事で養われる。
国語
文章全体から傍線部の内容を読み解き、具体的に注意深く論述する国語力が不可欠
●試験時間は50分で、100点満点。問題文は設問・解答用紙を含めてB4サイズで7~8枚。問題構成は、文章読解の大問が1題出題され、小問数は6~8問である。年度によっては漢字の書きとり問題が一つの大問として出題される場合もある。
●文章の内容を問う読解問題のほか、漢字の書きとり問題など語句の知識を問う知識問題も出題される。漢字の読み取り・書き取りは、5~6問出題される。漢字・知識問題は確実に正答しなければならない。日々の学習の中で語句の知識を正確に蓄えておく必要がある。
●文章読解問題は、小説・物語だけでなく、説明文・論説文、随筆からも出題される。問題文はほとんどが7000字を超える長文である。1万字を超える場合もある。何度も読み返す時間はない。一回目から各段落の要点や文脈を確実に把握しながら読み進むべきである。
●読解問題の解答形式は、ほとんどが字数制限のない論述式問題である。もちろん数は少ないが、記号選択問題、書きぬき問題、字数指定のある論述式問題も出題される。論述式問題以外の設問は少ないが、正答率が高く、確実に得点したい問題である。
●論述式問題の多くは設問と次の設問の間の余白に解答する。マス目や罫線で囲われた枠はない。小さい文字なら200字以上書けるスペースがあるが、実際は1問あたり100字程度でまとめられる場合が多い。設問全てで600~800字程度記述することになる。
●論述式問題では、傍線部について、文章全体の文脈をふまえた論理的な説明が求められる。原因と結果、理由と結論の関係を正しくとらえて論述しなければならない。物語・小説では人物の心情とその理由の説明は頻出である。説明文・論説文でも筆者の考えの理由や根拠がよく問われる。また、説明文・論説文では、複数概念の共通点や差異の説明が求められる。さらに、出題文の種類のいかんにかかわらず、象徴的な表現、比喩的な表現、遠回しな表現の意味を一般的、客観的な言葉で説明する問題もよく出題される。
●各設問には最小限の問いかけしかない(なぜ? どうして? どういうこと?)。解答のヒントとなる条件設定がほとんど無い。手がかりは文章の読解に依拠するほかない。
●武蔵の国語問題は、飛びぬけた情緒の豊かさを求めるものではなく、また単なる作文力や並外れた言語表現能力を試すものでもない。それは、子供の感受性、想像力の多様さを前提にしつつ、より注意深く、客観的で、正確な読解・記述技能の到達度を判定しようとするものである。つまり、混沌として曖昧に思える文章を論理的に認識し、一般的な書きことばで過不足なく、具体的かつ客観的に説明できる国語技能が求められている。
ただ、7000字を超える問題文、標準を超えた心情、事実、理由、意見、感想等についての論述問題、シンプルな設問設定とほぼ無制限の解答欄に適切に対処できる解答力を独学で獲得するのは困難であろう。熟練した受験指導者の下で、読解・思考・記述を連結した体系的な答案作成演習を繰り返し、文章の読み方、答案の書き方を体得していくのが最善の策である。
理科
論理的思考力と記述力が問われる独特な問題
60点満点で時間は40分、大問3~4題の構成。合格するためには、最低でも得点が6割を超える必要があり、7割を超えると合格ラインにのることができるが、合格者平均点が高い年度もあるので、油断すること無く、ミスなどによる失点を防いでいきたい。
例年、大問1は標準的な内容の問題が出されており、ここでは確実に正解したい。大問2からは、図やグラフなどを読み取って考える問題が多く出題されており、ここでの得点が合否に大きく関わってくる。比較的問題文には情報が少ないため、作問者である学校の先生と受験生が、問題を通して会話をすることがとても大切で、自分勝手に問題文を解釈して想像で問題を解くと大きく解答を外してしまうので注意が必要である。また、記号問題もあるが、記述による解答がとても多いのが武蔵の特徴なので、相手に自分の考えをきちんと伝えることができるようになることも大切。普段からの理科の担当とのコミュニケーションも良い訓練になるだろう。 そして、もっとも武蔵らしい問題が、袋に入っている物を取り出してその場で分析し、自分が気づいたことをまとめる、いわゆる「おみやげ問題」である。他に同じような出題は無く、武蔵の理科の先生がもっともこだわる問題であると言えるだろう。これまで学んできたさまざまな理科の考え方も合わせて、論理的に思考を進めていく必要があり、やはり独りよがりの想像で答えてはいけない問題である。この問題で満点の解答を書くのは難しいが、ただ過去問を解くのではなく、きちんとした対策をすれば十分に得点できるので、しっかりと練習をして受験に臨んで欲しい。
社会
世界を「自分ごと」としてとらえていますか?
冒頭の文章や、関連する図やグラフを読み、10問程度の問題に解答する形式。あるテーマの歴史について論じつつ、現在や将来への問題提起につなげていくパターンがほとんどである。分野の傾向としては、歴史や公民に比重が置かれることが多いが、あくまでも地理的事項の習得が大前提と捉えた出題となっている。
文字数制限のない記述問題が特徴的である。冒頭の文章や資料に基づいて書かせるという点では一般的な記述問題と変わりないが、文章中に下線や印がないため、文章のどの部分を参考にするべきなのかを自分で判断しなければならない。また、具体的な例を挙げて論じさせるものが多いのも特徴である。このように、記述問題のイメージが強い学校ではあるが、語句問題も毎年数問出題されている。また、抜けている海岸線を描く、白地図に書き込みをするといった珍しいタイプの問題もまれに見られるため、過去問演習などを通じて経験を積んでおきたい。
冒頭の文章では、1つのものごとを深く掘り下げて論じられているため、受験生にとって初めて見聞きする内容が多く含まれている。しかし、文章の後半で現在の社会問題と関連付けられていることが多いため、世の中の出来事に対し高い感度を持っているかどうかで読みやすさが格段に変わるだろう。また最後の大型記述では、社会問題だけでなくその改善策を具体的に述べさせることが多いので、「自分だったらどうするか」という意識を常に向けておくことも重要である。
語句記述や選択肢問題での失点を記述問題で補うことは困難であるため、最難関受験生として身につけておくべき知識の習得をおろそかにするべきではない。記述問題も、設問に細かい指示がないだけでなく、「知っていることを1つ挙げて」といった部分などから、内容も方向性も全く自由であると勘違いする受験生が後を絶たない。冒頭の文章や資料から書くべき内容を整理しつつ、それにふさわしい具体例を挙げて文章を展開するという高い技術が求められるため、地道な練習が必須と言える。解答欄の大きさも、当然ながら想定される解答の分量に合わせてつくられていることを考慮し、適切な分量で書けるようになることが求められる。
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