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本コンテンツは、株式会社Z会の情報誌『最難関中学をめざすなら知っておくべき「7つの極意」』(執筆協力:エクタス)の内容を含みます。
算数
問われる強靱な計算力と緻密な情報整理能力
桜蔭の算数の入試問題は、非常に学校としての特色に富んだ出題傾向にある。下記の5つのジャンルの問題が頻出となっており、この問題群の正答率が合否の分かれ目となる。いずれの問題でも、問題文の内容を理解するだけでなく、別の表し方でまとめ直す情報整理能力が求められる。6割5分から7割が目標点となる。
●分数・小数混合の四則計算および逆算
毎年大問1で出題されており、計算の工夫がきく問題ではほぼないため、約分をすばやく見抜けるかなど、まさに強靱な計算力が必要となる。
●数の性質等を利用した規則性・約束記号
年にもよるが、図形の規則性とのからみにも気をつけて問題にあたることが重要。また、等差数列の視点だけではなく、平方数の視点なども問われており、これは桜蔭の特徴的な出題の1つと言える。
●細かい分析をともなう速さの問題
ダイヤグラムを利用する問題もよく見られるものの、速さが変化しないという一本槍の問題は珍しく、複数の人物が変速するような難問が多いため、この問題での得点率で差が大きくついていると考えられる。
●不定方程式を利用したいもづる算
金額や重さなどの一般的な題材のほか、図形との融合問題として出題されることもある。いかにすばやい処理ができるかが問われており、その問題の本質を見極めながらの作業が求められる。
●立体図形
求積・積み重ね・水位の変化など、バリエーションは多彩。ときには空間内の立体の考察や、複雑な条件下での立体の構築・水位の変化など、かなり立体についての学習が進んでいないと対応不可能な出題も見られる。
国語
7つの出題パターンの訓練を積み、記述問題を攻略
●桜蔭の国語の入試問題では、説明的文章と文学的文章の2題が定着している。とくに物語ではかなりの長文が出題されることもあり、速く正確に読み取る力が必要となる。
●出題形式では、毎年必ず「漢字の書き取り問題」が出題される。ここで点を落とすと、その失点分を記述で挽回しなければならないが、それは難しいので、ミスは許されない。ほぼ教育漢字(小学校で教わる漢字)からしか出ないので、ここでは「絶対に失点しない」ことを念頭にしっかり訓練をしておきたい。漢字は知っていても、言葉の意味を知らないために書けないということのないように、意識して語彙を増やしていくことも必要である。また、「選択」「抜き出し」などの問題もわずかであるが出題されることがあり、こちらも確実に得点したい。
●桜蔭の出題の特徴は、記述問題の多さである。この難関を突破しなければ、合格点を取ることはできない。記述問題は字数指定のないものが中心だが、解答欄のスペースからいって100字以上が求められている。また近年は200字程度の字数指定の記述問題もあり、非常に高度な記述力・解答をまとめあげる力が求められる。
●一口に「記述問題」といってもその内容・中味はさまざまである。内容・設問とも高度な桜蔭の入試問題を攻略するためには、やみくもに演習するのではなく、「内容を理解しまとめる問題」「登場人物の気持ちを読み取る問題」「登場人物の気持ちの変化を読み取る問題」「比喩表現をもとに戻す問題」「表現の意味・効果をまとめる問題」「登場人物の人柄・性格をまとめる問題」「あらすじ・主題を理解し、まとめる問題」という7つのパターンを意識して学習を進めるとよい。
理科
基本に忠実に、作問の意図をたどって確実に得点する
●桜蔭の合格に必要な力は、難問や奇問が解ける力ではない。難関校、最高峰レベルの学校と言われると、難しい問題が並んでいるように考えてしまいがちだが、桜蔭の理科には当てはまらない。限られた時間の中ですばやくかつ正確に問題を解ききること、典型的な問題でミスをしないこと、やや難度が高い数問の問題で時間を取られることなく1問でも多く正解を出すこと、これらのことを徹底することで合格ラインに届くことができる。
●桜蔭の理科担当の先生方が、桜蔭中学校へあこがれやまぬ受験生に向け、「この問題を乗り越えてきなさい!」とばかりに、練りに練った素晴らしい問題をぶつけてくる。作問者の意図を読み取り、そこから問題を解くための糸口を見つけ、すばやくかつ正確に正解を出すことを求められるのが桜蔭の理科である。もちろんこれらの問題を解くための前提として、観察し考察する力、資料を読み取る力、データを分析する力、情報を加工・処理する力、さらに時事問題や初見問題に対応する力も必要となる。
●生物では細かな情報の整理や実験観察問題が、地学ではデータや資料、図や写真の読み取りとそれらを活用した考察問題が、化学・物理ではいたずらに難しい問題ではなく、作問者の意図をつかむことで確実に正解に至ることのできる計算問題が出題される。毎年化学、物理のどちらか、もしくは両方の難度が高いことが特徴となっている。2023年度、2024年度と、物理のリード文が長めの実験観察問題が出題されている。難度は高くないが、作問者の意図に気づき、結果を正確に読み取り、活用する力が必要となる。
●桜蔭の理科の入試問題では、決して奇抜な問題は出題されない。各分野の知識をしっかりと身につけたうえで、正しく問題にアプローチし、適切なアウトプットができるような訓練をしておきたい。
社会
表面的ではなく本質的な理解を
●試験時間30分に対して問題数は約50問、そのうち記述問題が数問あるので、正確さとスピードが求められる。また、地理・歴史・公民それぞれの分野で幅広い知識理解が要求されるので、どの分野・単元も妥協せず、弱点をつくらない学習姿勢が大切。
●語句記述問題の多くは桜蔭受験生であれば平易なレベルであるため、漢字間違いなどのミスは絶対にないように仕上げることが重要である。同様に語句選択問題や歴史の並べ替え、出来事の選択も基本レベルの出題が多いので、普段の学習からケアレスミスをしないような心がけが必要である。
●差がつきやすいのは適文(誤文)選択の問題で、限られた時間の中で一つ一つの選択肢を丁寧に読み取る力が要求される。出題形式も、「正しい文を1つ選びなさい。ない場合はえと答えなさい」「すべて選びなさい」「3つの文の正誤の組み合わせとして正しいものを選びなさい」など多岐にわたるため、あやふやな理解では太刀打ちできない。また、30~50字程度の記述問題も毎年見られる。「覚えていれば書ける」という出題ではないので、こうした問題への対策も合否のカギをにぎると言える。
●時事問題や新しい語句も毎年出題されていて、公民分野だけでなく、地理・歴史分野と関連付けた問題もあるため、受験勉強以外からも積極的に知識を得るような姿勢も大切である。全体的には基本的な出題が大半を占めるが、ただ単に語句を覚えるだけでなく、その語の意味を正確に理解し、時代や社会の流れの中に位置づけていくような学習が必要である。また、どんな分野から出題されても頭をすばやく切りかえ的確に答えを導き出す訓練を積むことが、合格への道筋となる。
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