倍数の見分け方、というものが算数にはあります。知っている人も多いはずです。もちろん、例えば、3の倍数の見分け方…と言っても、実際に3で割って割り切れるかどうか、では見分け方としては認められません。
★3の倍数の見分け方…各位の数字の和が3の倍数
でしたね。
ですが、そのこと(★)自体を知っているかどうかが大切なのではありません。
①そのこと(★)を知っていると、その先に何があるのか(そのことを利用してどんなことができるのか)?
②そのこと(★)が成り立つのはどうしてなのか?
という2つの視点が必要です。②については10進法を正しく理解できているかどうかが試される非常に重要な説明があり、そのことが理解できれば9の倍数の見分け方も当然理解できますすし、ちょっと頑張れば11の倍数や7や13の倍数の見分け方も腑に落ちる筈です。詳しくはここでは割愛しますが、是非自分で調べてみてください。
ここでは①について考えます。
例えば、次の数は3の倍数ですか?
(あ)111 (い)100100010000 (う)123456789 (え)314031403140
正解はすべて3の倍数です。
全部足すと、あ:3 い:3 う:45 え:24 ですべて確かに3の倍数ですが、そういうことではもったいないです。もっと上手に考えられませんか?
(あ)同じ数字を3個並べていますので、3の倍数です。
(い)0は無視できます。つまり(あ)と同じです。
(う)3個周期で和が3の倍数ですので、9個あればこれも3の倍数です。専門的には3で割った余りで書き直すと120120120になり3の倍数です。
(え)3140が「3」回ありますので3の倍数です。(あ)の応用です。
もう少し突っ込むと、(う)は3個の和が3の倍数で、それが「3」回あるので、和は9の倍数です。(え)は3140の和が3の倍数ではないので、全体は9の倍数になりません。例えば、3180を3回繰り返せば9の倍数です。
じゃあ、これはどうなの?と、自分で問題を考えることができるようになれば合格です。ただ問題集の問題を解くよりも勉強になりますね!