2020年ももうすぐ終わろうとしています。2020年という年はきっと特別な年として、後世の年表に記録されるでしょう。受験生のみなさんにとっても、驚きや不安の多い年になったと思います。そのような状況でも、それぞれの目標に向かって日々勉強を続け、入試の日を迎えようとしている姿を見ると、本当に立派で素晴らしいと感じます。
さて、受験生のみなさんは過去問演習などで、本番を意識した実践的な練習に励んでいることと思います。もう12月ですからすでにかなりの回数をこなしてきていると思いますし、自分なりの取り組み方を確立している生徒さんもいると思いますが、今回は改めて、社会の問題を解くにあたって心がけておいてほしいことをお伝えしたいと思います。「社会は得意なはずなのに、なぜか取りこぼしが多い」「時間切れによる白紙解答が毎回出てしまう」「合格者平均点はクリアしているけれど、もっと盤石にしたい」という生徒さんの参考になれば幸いです。
①時間配分
社会に限ったことではありませんが、試験が始まったらまず問題全体に目を通しましょう。何度も解いている学校であればおおよその問題構成が頭に入っているかもしれませんが、年によって変わることもありますので油断は禁物です。特に社会の場合、記述問題だけでなく「地理の表・グラフ」「地図の読み取り」「縮尺などの計算」「グラフや文章の内容として正しい(誤っている)ものを選ばせる」といった問題で、想定よりも時間がかかってしまったという生徒さんが多く見受けられます。そうした問題はパッと眺めるだけですぐに見つけられますので、「あそこで時間がかかりそうだな」とわかれば、他の問題を先に進めるなど効率よく解くことができますよね。
②わかったことは書き込む
地理や歴史によく見られる出題形式で、「次の表は中部地方の9つの県に関するデータです」「次の文章A~Hは各時代の〇〇に関する説明です」というものがあります。こうした問題では、県名や時代などが特定できたらすぐに書き込むようにしましょう。これをしないと、設問を解き進めながらいちいち確認することになり、時間のロスや失点につながります。また、途中で飛ばして先に進み戻ってきた場合、一から考え直す手間を省くためにも必要なことです。同様のことは選択肢の正誤問題や並べ替え問題にも言えますから、実践できていない人はぜひ試してみてください。
③見直す時間はないという前提で、慎重に
「すぐ答えがわかったからパッと書いて、後で見直せばいいと思っていた」誤字・脱字がなかなか抜けない生徒さんに見られる油断です。実際には社会に見直しの時間はほとんどありませんし、一字・一画の間違いでもシビアに減点されてしまいます。みんなが取れる問題で残念な失点をしないよう、簡単だと思ったときほど慎重に書きましょう。