2021年度入試も無事に終わりました。エクタスの旧6年生も全力を出し切ってくれました。合格を勝ち取った本人はもちろん、それを支えてくれた家族の皆様にもまずはお礼を申し上げます。
さて、今日は開成中の算数の入試問題を振り返ってみます(詳細は入試報告会で扱っていますのでごくごく簡単に…)。
2021年度の入試はコロナ禍での実施ということもありましたが、概ね例年通りの問題構成とレベルでの実施となりました。大問1はここ数年出題のなかった一行文章題形式の小問集合でした。大問2が立体図形の求積で、ここの正否が合否の分かれ目にもなったはずです。そして大問3がゲームを題材にした条件整理の問題でした。大問は3題でしたが、どれもボリュームたっぷりで、60分という中学入試算数では長い時間をかけてでも手強い問題でした。
中でも興味深いのが、大問3の0と1のカードを用いてルールに基づいて勝敗を決めるゲームに関する問題です。ルールをよく読み、誘導に従って解き進めていくのは2019年の大問4と共通します。今回は、それに加え0と1の2種類の数を扱うことから「二進法」の原理に結びつけることができるかどうかで、時間内での正答率には大きく差が出たと思われます。もちろんここで得点できなくても、テスト全体として得点をすることができれば合格はできますが、「二進法」の気付きを必要とした問題が出題されていることがポイントです。初見で解答をしていく段階でそこまで思考を広げていくことは相当の訓練をしていないとできないことだと思います。ブログでも様々な先生が書いていますが、問題を様々な解法で解く訓練は日頃から重点的に取り組んでおきましょう。
せっかくの学習ですので、単に答えを求めるのではなく、開成中の先生からのメッセージを受け止めて日頃の学習に役立てて欲しいと思います。また、このような素晴らしい視点を当たり前に持っている開成中の授業を受けてみたい、と思えたら受験勉強がより前向きにできるようになるのではないでしょうか。次の主役を担う皆さんにとって、これからの数ヶ月の頑張りの中に新しいモチベーションが芽生えると良いですね。
2021開成算数入試を振り返る
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