エクタス国語科よりの記事一覧
2014御三家の哲学②
【2014 麻布中の出題】 大山淳子『ミスター・クリスティ』より ~高校入学祝いの自転車。別居中の潤沢な父から買ってもらった高価車「クリスティ」を手放し、母が苦心しておとなりから譲り受けてくれた不格好な…
2014 御三家の哲学 ①
【2014 筑波大学附属駒場中の出題】 ・山極寿一『ゴリラは語る』より 他者との理想的な関係をつくるために。ごく自然な体感尺度をもとに、適度な距離をとりつつ、受容できる懐深さを。ゴリラたちこそ、そのよき「鏡…
2014 筑駒中入試 国語 講評
出題形式は昨年とほぼ同様(図版なし)ですが、もともと高い難易度はさらに上昇し、この学校の出題意図、求めている子供の能力の傾向が例年にも増して如実に提示される出題内容になっています。詳細は下記に譲りますが、一言でいえば、「…
2014 桜蔭中入試 国語 講評
例年の重厚長大で、長文読解と難度の高い記述問題の出題と比べると、受験生にとって、文章量もほどよく、内容的にも読みやすく感じたのではないでしょうか。しかし、一見とっつきやすそうではありますが、実際は質的に難度の高い記述問題…
2014 開成中入試 国語 講評
ここ2年間は、長文大問1題と漢字数題の出題形式でしたが、本年の大問構成は、物語文1題・詩1題・仮名の書き順を問うもの1題 でした。記述の解答欄は、マス目のない1~2行枠が定着しています。要求された内容の本質を、過不足なく…
2014渋谷教育学園幕張中 入試 国語 講評
難易度・形式ともに、例年と大きな変化はみられません。大問2題とも比較的読みやすい文章でしたが、設問は受験生にとって難度が高く感じたのではないでしょうか。 大問1 井岡瞬『教室に雨は降らない』よ…
2013御三家の哲学⑦
本年度、筑波大学附属駒場中の入試出題文から。 力太郎の手は実際より大きく描くことで、剛力さを強調できる。また、女性の手足はより小さく描くことで、優しさの真実みが出る。「絵のリアリズム」とは、普遍的な特徴を、…
2013御三家の哲学 ⑤
本年度、女子学院中の入試出題文から。 海の猛威が、甚大な津波被害をもたらすことは、万人周知だ。しかし、三陸の漁業を再興させようと奮闘する人々は、海から受けた恩恵を深く心に抱き、いかなる海難に襲われても、海そ…
2013御三家の哲学④
本年度、桜蔭中の入試出題文から。 ・生活が貧しければ、家の手伝いでもするのが筋。しかし、往時の少年達は昆虫や植物の採集という、実益を顧みぬことに熱中した。こんな純粋な探求心も、成長過程には必要…
2013御三家の哲学③
本年度、武蔵中の入試出題文から。 異文化の国に対し、”外国”として外から眺め、観察者になっているうちは、不自然な認識や誤解・違和感しか湧かない。自国の文化基準や差異へのこだわりを捨て…