数年前に【インド式かけ算】がブームになりました。
例えば、35×35=30×40+5×5=1225、
65×65=60×70+5×5=4225 といった具合に
あっという間に答えが出てしまうものでした。
A5×A5=A×10×(A+1)×10+5×5
という手法で答えを瞬時に出すものです。
インドには、著名な数学者がたくさんいます。
中でも【〇〇数】と呼ばれる数学者の名前をとった面白い
性質の数が、インドの数学者に見ることができます。
ここでは、その不思議な数をいくつかご紹介します。
【カプレカ数】
インドの数学者D.R.カプレカ(1905~1986)によって
1949年に発見され彼の名前からカプレカ数と呼ばれます。
例えば、3けたの数をつくります。
これを123とすると、この3つの数を大きい順に並べた
3けたの数から、小さい順に並べた3けたの数を引くと、
321-123=198 になります。
次にこの1と9と8を同じように、大きい順の3けたの数から、
小さい順の3けたの数を引くと、
981-189=792 になりこれをずっと続けていくと
やがて、495になりますが、この495は、次も、
954-459=495 といった具合に帰結します。
この495がカプレカ数です。
4けたでは、6174になります。
実はこのカプレカ数とよばれるものがもう1種類あり、
同じ言葉が使われているようです。
99×99=9801 でこの9801を
98と01という2つに分けて加えると
98+01=99 元の数になるというものです。
45×45=2025 20+25=45、
55×55=3025 30+25=55、
などがこれにあたります。
【ラマヌジャン数】
インドの数学者S.A. ラマヌジャン(1887~1920)に
よって1918年に思いつき彼の名前からラマヌジャン数
(タクシー数)と呼ばれます。
イギリスの数学者G.H.ハーディが、当時療養中の
ラマヌジャンのお見舞いに来たとき、たまたま乗った
タクシーのナンバープレートが1729だったのを話すと、
ラマヌジャンは即座に、1729が2通りの立方数の和で
表すことのできる最小の数であることを指摘したそうです。
1729=1728+1=12×12×12+1×1×1
1729=1000+729=10×10×10+9×9×9
の2通りです。
現在までに6つのラマヌジャン数が確認されています。
2,
1729,
87539319,
6963472309248,
48988659276962496,
24153319581254312065344,
さて、ここで問題です。
1+2+3+4+5+…+98+99+100 を利用して、
1×1×1+2×2×2+…+99×99×99+100×100×100
を求めましょう。
(答えは次回の算数よもやま話で)