読書感想文に困っている小学校2・3年生のみなさんへ

2016/7/13

エクタスニュース

みなさんこんにちは、はじめまして。
エクタス自由が丘で小2~6までの国語と、アルゴクラブを担当している齋藤初美と申します。

もうすぐ夏休みですね。
夏休みになると、小2・3年生のみなさんからよく質問されることがあります。

「読書感想文、どうやって書けばいいの?」

実はこの質問、小4以上のお兄さん・お姉さんからも聞かれます。その子の国語の成績が良い・悪いに関係なく聞かれます。エクタスに通っている、難関中学を目指す賢い子どもたちであっても、読書感想文とは悩みの種なのですね。読書感想文を書くのに求められる能力と、入試問題を解くに求められる能力は、根っこはつながっているとはいえ、ちょっと違うものですからね。おっと、話がそれました。

今日は「読書感想文の書き方のヒント」についてお話をしようと思います。
小2・3年生のみなさんにとって書きやすい方法を紹介していきますが、高学年のみなさんも活用できる内容を盛り込んでいきたいと思いますので、どうぞおつきあいください。

読書感想文の書き方ヒントその①
「本を選んだ理由を書いてみる」
「学校で推薦図書になっているから」「前に同じ作家の本(シリーズ)を読んでおもしろかったから」などがよくある理由でしょうか。
「本屋で見かけて表紙の絵がおもしろそうだったから」とか、「おうちのひとに勧められたから」とかでもかまいません。それも立派な理由です。正直に書いてしまいましょう。
余談ですが、私は小3の頃、「父の田舎に行ったとき、いとこのお姉さんの本棚にたまたまあった本」で読書感想文を書き、そのことを素直に書きました。

読書感想文の書き方ヒントその②
「本のあらすじを2~3行でまとめる」
良くない読書感想文の例として、あらすじをだらだら書いてしまう、というものがあげられます。それで、あらすじを書いてはいけないと勘違いしている人が多くいるのですが・・・・・・あの例で「よくない」とされているのは、本のあらすじだけで原稿用紙を埋め尽くそうとしているから。あらすじを数行にまとめて書くのであれば問題ありません。読書感想文を読んでくれる人が、その本を読んでいるとは限りませんから、あらすじが入っている方がむしろ親切なのです。
あらすじの書き方がよくわからない場合は、本の帯や裏表紙、カバーの折り返しのところに書いてある文を参考にしてみましょう。(丸写しはだめですよ!)

読書感想文の書き方ヒントその③
「おもしろかった場面について書いてみる」
みなさんがおもしろいと思ったところならどこでもかまわないのですが、「うまく書けない」「おもしろいと思った場面について書いたら字数がふくらまなかった」ときには、「山場」を探して、そこについて書きましょう。
お話の中には、かならず「事件」「盛り上がるところ」が作られています。これを「山場」「クライマックス」といいます。(このあいだエクタスでテストを受けた小2のみなさんは、まさにこの「山場」について考える問題にチャレンジしましたね)その部分について、書いてみましょう。
うまく書ければここだけで原稿用紙の半分以上~1枚分がうまると思いますが、書かなければいけない枚数が多かったり、思ったよりも字数が伸びなかったりした場合は、「おもしろいと思った場面は三つあります。一つ目は~・・・・・・。」というようにいくつか書いてみてもいいでしょう。
「どうしてもおもしろい部分がない!」「盛り上がるところが見つからない!」場合は、本を替えてみた方がいいかもしれませんね。

読書感想文の書き方ヒントその④
「(主人公の取った行動に対して)自分だったらどうするか、書いてみる」
これを書くときには、物語の中で主人公がどういう行動を取ったのか、簡単にまとめる必要がありますね。説明した上で、自分だったらどうするか考えて書いてみましょう。
「主人公は勇敢に立ち向かっていったけれど、私なら見なかったことにして逃げ出してしまうかもしれません」とかでもいいのですよ。

読書感想文の書き方ヒントその⑤
「この本を読んで、これから自分がどうしたいかを書いてみる」
その本を読んで学んだことを最後に書くと、まとまりのある感想になります。
その④で例に出したような「自分よりも勇気があって立派な人物」が主人公だったら、「主人公の○○のように、困ったときにも勇気を出して立ち向かいたいです」とか書けそうですね。
うまくいくと調子にのりすぎて失敗してしまうような主人公のお話を読んだときは、「○○のような失敗をしないように」うまくいったときどうするかを考えてみるのもいいですね。

ヒント①~②までを原稿用紙半分ぐらいにまとめ、③と④で出来るだけたくさん書き、最後の数行を⑤に使う、というイメージで書き進めてみてくださいね。

みなさんが、読書感想文を少しでも早く書き終えて、楽しい夏休みを過ごせますように!

【高学年のみなさんへ】
①~⑤までのヒントに加えて以下の点を意識してみてください。
・最初の一文に自分の「驚き」「叫び」を入れてみる
→本を読んでびっくりしたこと、感動したこと、これを短いフレーズで、一行でまとめて冒頭に入れてみましょう。起承転結の「転」を最初に、しかも一行にまとめてぶつけて、読んでいる人が「え?なになに?」と思うように持っていければばっちりです。

・自分と主人公の違いについて書いてみる
あなたとは異なる時間・空間に生きる主人公とは、着ているもの・食べるもの・暮らす場所・習慣など、異なるところがたくさんあるはずです。それを比べてみながら、気づいたことを書いてみるとより理解が深まります。これは、国語での「物語文」を解く際にも役立つ視点です。

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