巨大彗星の接近?

2022/6/30

エクタス理科より

皆さんは、「彗星」という天体を知っていますか?何百万キロにもなる長い尾を伸ばしながら飛ぶ姿がとても印象的な天体ですね。彗星は太陽系ができたころ、惑星が誕生したときに取り残された氷のかたまりがもとになってできたと考えられています。これまでにとても多くの彗星が発見され、地球の近くを通るときにはいろいろと調査されてきました。また、恐竜の滅亡の原因が彗星の地球への衝突ではないか、という説も有名ですね。
そんな彗星ですが、2010年に発見された、ある彗星が最近の研究によってとても巨大なものであることが確認されました。これまでに発見されている多くの彗星は、その中心の核と呼ばれている氷のかたまりの直径が約数キロほどなのに対し、今回判明した巨大彗星の核の直径はなんと約130~140キロにもなるそうです。重さにして約500兆トンにもなり、一般的な彗星の重さの10万倍にもなることがわかりました。あまりにも数字が大きすぎて、そのすごさが実感できないかもしれませんね。
この彗星は、発見者にちなんでバーナーディネリ・バーンスタイン彗星とも呼ばれていますが、この彗星は現在、時速3万5000キロもの速さで、太陽系の果てからこちらに向かって飛んできています。幸いなことに地球にぶつかることはありませんが、2031年に太陽からおよそ16億キロのあたりまで近づいてくるそうです。その頃には皆さんも高校生や大学生になっていますね。ぜひ、覚えておいて観測をしてみてください。
さて、彗星には他にも有名なものがいくつもあります。ハレー彗星などは短い周期で地球に接近することから、もしかしたら一番有名かもしれません。約76年に一度、近づくことから、古い文献にもたくさん登場しています。次は2061年の夏ごろに見られるそうですよ。また、百武彗星という彗星もあります。この彗星は、日本人のアマチュア天文家の百武裕司さんが発見し、その名前がついています。しかもこの方は彗星を2つ発見しています。すごいですね。
どうでしょう、少しでも彗星に興味を持ってもらうことはできたでしょうか。御三家と呼ばれる学校にも天文部を持つ学校がいくつもあります。男子だと開成中、女子だと女子学院や雙葉中などでしょうか。また、駒場東邦中学や豊島岡女子など、御三家以外の有名校などにもあるようです。皆さんが将来、これらの難関校に合格したら、天文部への入部を検討してみるのもおもしろいのではないでしょうか。そして、そこで新しい発見をする自分を想像するのはなんだかわくわくしますね。

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