コロナ禍がようやく収束に向かいつつあるかと思えば、時季外れのインフルエンザの流行…相変わらず、健康管理には注意しないといけない日々が続きます。特に小6生は、ラストスパートのこの時期に一週間も二週間も寝込むようなことは避けたいですね。
何年も中学受験生を指導してきて思うことは、中学入試は必ずしも成績通りの結果になるわけではないということです。毎年、1月から2月にかけて生徒たちの受験結果が出てきます。全員が第一志望校に合格してくれればもちろん言うことはないのですが、なかなかそうはいきません。第一志望はもちろん、受験校は全部合格…という生徒もいれば、2月3日を過ぎても進学先が決まらない…という結果を突き付けられる生徒もいます。もちろん、模擬試験等で好成績を収めてきた生徒の方が、低迷してきた生徒より合格率が高いことは当然です。ただ、ほぼ合格間違いなしと思っていた生徒が残念な結果だったり、「記念受験」などと言って受けた生徒が合格したり、ということも決して珍しくないのが中学受験です。
なぜそうしたことが起こるのか?要因は様々あるとは思いますが、私見をお話ししてみます。
まず、受験生が難関を乗り越えるために必要な力は何でしょう?
①学力…これは言うまでもありません。入試問題で得点を上げるには、学力向上は不可欠です。
②体力…受験生は、1月中旬から2月初旬にかけて、立て続けに受験に向かいます。自宅に近い学校であればいいですが、遠い学校なら相当早起きしなければなりません。2月1日・2日などは、人によっては午後入試もあり1日2校受験…翌日も翌々日も…となると、体力が持たないようでは受験を乗り切れません。
③運…よく「運も実力のうち」などと言われますが、これも結構大きく左右するように感じます。「テキストで読んだ文章が出た」「模試で間違えた漢字が出た」等々、「ついてるね」と言いたくなるようなこともあれば、「今年に限って苦手な図形がやたらと多かった」なんて、ついていなかったとしか言いようのないケースもあります。もっとも、苦手を克服できてさえいれば運をあてにする必要もないのですが。
このように様々な要素が入り乱れて最終的に「合格」「不合格」のどちらかの結果を手にするのが受験です。
毎年生徒に話していることの一つに「油断禁物」があります。この学校は滑り止めだから…とか、過去問を何回解いても出来なかったことはないから…とか。そのあたりから「油断」が生じる生徒には思わぬ結果が待っているのです。
結局、受験当日を迎えるまで気を緩めることなく、努力を続けられた人に勝利の女神は微笑む…ということです。
「ウサギとカメ」の「ウサギ」にならず、たとえ今は厳しい状況にいたとしても「カメ」のように歩み続ける。そんな受験生として残る期間も頑張ってほしいと思います。