「あわよくば筑駒へ から 確実に筑駒へ」

2016/8/2

エクタス国語科より

小6生対象「筑駒御三家土曜スーパー講座」の前期分が無事終了しました。自由が丘校と新規開校のたまプラーザ校で指導を担当致しましたが、かなり高度な記述問題に、みんな一生懸命取り組んでくれました。

過去の筑駒合格生の「並べ替えプリント」での全問正解数は1回で全問正解、またはもう1回見せて、2回提出で全問正解出来る生徒がほとんどでした。それだけ文章の構造を早く正確に読み取れる力を備える必要があるということですね。今年、そんな「並べ替えプリント」を前期全7回の授業で、すべて1回で正解出来た生徒がいました。過去にも例のない素晴らしさです。責任持って「確実に筑駒へ」導くべく今後とも指導していきたいと思います。


(「並べ替えプリント」といっても一般の方にはおわかりいただけないと思いますので、ご興味のある方は最寄りのエクタス校舎の国語担当にお聞き下さい。)


 


「あわよくば筑駒へ から 確実に筑駒へ」合格するために国語で必要なこと。


 


1 スピード


40分で大問3題解かなくてはいけません。論説文・物語文各15分、詩10分という時間配分で解ききれるスピードが必要です。スピードといってもさらに2通りのスピードが必要です。


①読むスピード

これはいままでの蓄積された読書量がものをいうのですが、いまから読書で鍛えましょう、という時期ではありませんね。読むスピードに課題がある生徒はどうすれば良いのでしょうか。塾の担当の先生に相談してみましょう。エクタス国語科担当にもぜひご相談ください。文章を早く正確に読めれば、それだけ問題を考える時間、答える時間が多く取れることになるわけで、正答率もあがります。


 ② 答える(書く)スピード


   論説文・物語文を15分で、読みかつ解答を書ききるスピードが必要です。字を書く物理的なスピードのことではなく、大切なのは「判断のスピード」ですね。誤解を恐れずに言えば、「考えている時間」はありません。悩んでいたら、迷っていたら、5分10分は、あっという間に経ってしまいます。問をみたとたん、あそこにこう書いてあったから、答えはこうだな、と瞬時に頭に浮かぶような「判断のスピード」が必要になるわけです。そのためには、問を解くだけでなく、どこを根拠にして、何を答えるべきか、を常に確認する必要があります。後期の「筑駒御三家土曜スーパー講座」では、この部分を徹底的に点検していきます。参加出来ない方は、塾の担当の先生にぜひ直接指導してもらいましょう。


 


2 記述力


ご存じのとおり、筑駒国語の入試問題はほとんどが記述で解答する問題です。「記述力」がなくては到底「筑駒国語」を突破することは出来ません。ただここでいう「記述力」というのは、単に「書く」力のことではありません。筑駒受験生は、答案を埋める「記述力」自体は備わっているはずです。大切なのは、「正しい記述力」すなわち「得点出来る記述力」です。これを身につけるためにあるのが、「過去問演習」とその「解き直し演習」です。特に大切なのが「解き直し演習」です。「過去問を解く」のも大切ですが、それは今の自分の実力でしている学習ですね。「過去問を解く」演習は、今の力を出す練習にはなりますが、そこで終わっていたら、力をつける演習にはなりません。答えを読んでなんとなくわかった気になっても、先生が書いてくれたコメントを読んでなんとなくわかった気になっていても、そこで終わってしまっていたら、次回自分で出来るようには、なかなかなりません。


必要なのは、最小限のヒントをもとにして、「もう一度自分で書き直し」、それをさらに先生に見てもらって、「合格答案」を自分の手で書ききる練習です。「得点出来る記述力」を身につけるには、この地道な作業を、粘り強くやりこなせるかどうか、にかかっています。


 


3 「いつでもできる」ために


 「わかる」から「できる」になろうと、よく言われます。もちろん大切なことです。しかし、筑駒合    


 格のためには、その先の、「できる」から「いつでもできる」、レベルにまで到達しなければなりません。筑駒受験生は基本的にはみんな「できる」のです。その中で、2月3日、たった1日の、たった40分で、母校になるかどうかが決まるわけです。「家ではできたのに」とか「時間があればできたのに」は通用しません。悔いのない万全な準備をしていく必要があるわけです。


 そのために大切なことは「正しい努力」をすること、させてあげることです。例えば、ロンドンの地図を持ってニューヨークの街を朝から晩まで歩いても、目的地にはたどり着けませんね。この人は、朝から晩まで歩いているのですから、努力はしているわけですが、根本の使う地図が間違っていたわけです。そんな学習になっている部分はないかどうか、常に見つめ直しましょう。


 一例をあげます。市販の筑駒の「過去問題集」の解答は、よく出来てはいるのですが、解答によっては長すぎるものがあります。解答用紙に小さい字で何行も書く必要があります。また、そのような解答を書いている生徒も時々みかけますが、筑駒ではそのような解答は求めていません。的を射た簡潔な答案が求められています。だらだらと書かず、要点を簡潔にまとめるトレーニングが必要です。


  過去問を解く→先生に採点してもらう→最小限のアドバイスをもとに解き直す→再度、先生に見てもらう→すべての記述問題で○がもらえるまで書き直す、を粘り強く繰り返す必要があるのです。


 


「スピード」「記述力」「いつでもできる」、この3つのキーワードを忘れず、日々の正しい努力を積み重ねることで、「あわよくば筑駒へ から 確実に筑駒へ」を実現させましょう。


 


 


 


 



 


 


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