大人の常識 お子様の常識

2018/10/11

エクタス国語科より

 

甲子園で活躍なさった選手の方々の進路がスポーツニュースで報道される季節になりました。今年もたくさんの熱い試合が、多くの人々の感動を呼びましたね。甲子園の土を販売する人がいることについても話題になるなど、注目度は相変わらずだと思いました。


 


さて、われわれ大人にとって常識である『甲子園』、わからない・知らない小学生もいらっしゃると申し上げたら驚くでしょうか。『甲子園』は国民的に人気のある野球というスポーツの大会です。高校生が試合をします。それは聞いたことがある。しかし、この『青春』『誇り』『努力』『チームワーク』『正々堂々』・・・これらのイメージを背負った日本人の愛する『甲子園』がわからないのです。


 


わからないと何が問題でしょうか。それは、高校野球を扱った、あるいは甲子園にあこがれる中学生・小学生を扱った文章が入試問題で出てきたときに、登場人物が野球にかける熱さ、真剣さを軽く考えてしまう恐れがあることです。おとな、つまり問題を作る中学校の先生と、お子様たちの間には常識のギャップが存在し、そのことで読んだ際のイメージが不安定なものになる場合があるのです。そうなると、知っているお子様と知らないお子様、ずいぶん差が付きますよね。


 


『甲子園』の他には『フイルム』が挙げられます。『現像』『写真屋さんにフイルムを出す』『暗室』・・・。撮った写真をその場で見られないという感覚が今のお子様にはわからないし、わからないことに大人が気付かない。気付かないから注もついていない。


 


仕方ないとはいっても試験は試験、できなければなりません。そのためには同世代とだけでなく、自分より年上の人たちと会話したり、少し昔の名作に触れたりするなどして、様々な知識を身につけることが大切です。


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