○合格点予想 60点前後
大問3・4はスタンダードな問題でレベルも控えめでした。それに対して,大問1はやや難しく,大問2と5は例年になく難しい問題でした。とまどいを感じた受験生は多かったことでしょう。難しい問題をとばして早めに大問3・4に着手をし,確実に得点を固めることができたかどうかが成否を分けることになりそうです。
<各設問ごとの難易度>
(A:確実に得点したい問題 B:差がつく問題 C:合否に影響しない問題)
大問1(1)A (2)B※やや難
大問2(1)A (2)C (3)C
大問3(1)A (2)B (3)B
大問4(1)A (2)B
大問5(1)B (2)C
大問1は算数オリンピック系の,整数の和差に関する推理問題でした。(2)は手際よく試行を重ねていかないと時間を大いにとられてしまう問題で,ここでつまづくと心理的にも厳しい受験となります。
大問2は攪乱(かくらん)順列を含む場合の数の問題でした。(2)(3)は問題文の意味を理解して解きはじめるだけでもかなりの時間を取られるうえに得点が至難の問題でした。算数に自信がある子ほど,ここではまってしまった可能性があります。
大問3は図形上の2点の移動問題でした。落ち着いて取り組めば確実に得点できる問題ですので,合否を分けるポイントとなりそうです。
大問4は正方形が直角三角形に内接している問題でした。それほど難しくない上に解く時間もかからないので,落とすことはできません。
大問5は小立方体を4個ないし5個組み合わせた立体の種類を問う問題でした。立体の場合,線対称であっても,回転および裏返しによって重ならないことがあります。その点に気づくことができれば(1)は充分に得点可能な問題でした。(2)大問2(2)(3)同様に,回避しておきたい問題でした。