2014 開成中入試 算数 講評

2014/2/4

エクタス算数科開成中

本年度の開成の算数は例年通り、4つの大問という構成で


  (1)公約数と公倍数  (2)平面図形


  立体図形の2回切断


  架空の世界での時計算


  立体図形(正八面体)と展開図


という出題(小問11問)になりました。


 


本年度の合格者平均点は85点満点中61.9点。受験者平均点は49.8点でした。算数においては


小問11問中8問正解がおよそのボーダーラインといえるでしょう。


これは昨年度の合格者平均点68.3点、受験者平均点53.6と比べて、全体的に難易度が上がったと言えます。また、合格者平均点と受験者平均の差が縮まったことから、難しい問題と易しい問題との差が昨年より大きかったことがわかります。


(1)(2)および(1),(1)(2),(1)は絶対に落とせない問題と言えるでしょう。


逆に(3)は正答率が低かった問題だと思われます。


 


勝負を分けたのは残りの4問。これはすべて図形の問題でした。


(2)の直方体を2回切断した後の体積の計算。


これは立体図形感覚とていねいな計算が必要な問題でした。


(2)で正八面体の構成のルールについての理由説明記述が出題されました。


 (3)(4)は正八面体の各面を多角的にイメージする力が問われる問題となりました。

このうち2問以上正解できたかどうかが合否を分けたと考えられます。

 


開成の図形の問題では以下の点が重要になります。


①正確な解法とその理由を理解しておくこと。


②的確なイメージをもち、それを作図あるいは言葉で正しく表現できること


③確実な計算力と検証力


ただし、出題そのものは奇をてらったものではなく、典型的な問題に習熟していれば十分対応が


可能な問題です。普段の学習においては、ただ正解するだけでなく、「なぜこの解法で正解できるのか」


「他の視点から新たな解法を考えることはできないか」などを常に考える姿勢が必要となるでしょう。


 


関連記事related posts

エクタス算数科

2019

  2019年になりましたので,「2019」という数を題材に問題を作ってみました。簡単な問題なので気楽に挑戦してみてください。   2143,9018など,4つの連続した整数を各位にもつ4けたの数を考…

エクタス算数科

高木貞治と岡潔

今年は鈴木章、根岸英一の両氏がノーベル化学賞を受賞し、これで日本出身の受賞者は南部陽一郎氏を含めて18名になりましたが、最初は1949年に物理学賞を受けた湯川秀樹でした。ところで、ノーベル賞には数学部門がないのですが、こ…

エクタス算数科開成中

算数での「言葉」の学習

先日、小学校低学年の保護者様に「算数が得意になるためにはどのように勉強をしていけばよいのでしょうか。」という質問をされました。せっかく勉強するのであれば、正しく力が伸びていくような学習をしていきたいですよね。私はその質問…

新着記事latest posts

2025/4/21

お知らせピックアップ

渋谷教育学園幕張中 学校説明会 5/30開催!

Z会主催 エクタス協賛渋谷教育学園幕張中学校 学校説明会のご案内【参加無料】 5/30(金)に渋谷教育学園幕張中学校の学校説明会を開催いたします。同校は自調自考をモットーに生徒の成長を促し、海外大学も含め全国でも屈指の進…

お知らせピックアップ

2025/4/10

エクタス国語科より

『記述問題は後ろから考えよう』

学校でも新学年を迎え、入学式・始業式と行事が多かったことと思います。学校生活がようやく落ち着いたころにはすぐGW…でも、受験生にとっては「遊ぶ期間」ではなく「勉強漬けになる期間」かもしれませんね。 今年の開成中学の国語は…

エクタス国語科より

2025/4/9

お知らせピックアップ

小6「筑駒・御三家・駒東 最難関スーパー講座」【2025年度前期】申込受付中!

講座は土曜日午前を中心に設定、1科目から受講が可能です。受講生には担当講師のナビゲートにより個別カリキュラムを提案。 毎年筑駒・御三家・駒東中合格者を輩出するエクタスの看板講座。最難関校の入試傾向に直結する教科別講座を今…

お知らせピックアップ

pagetop