本コンテンツは、株式会社Z会の情報誌『最難関中学をめざすなら知っておくべき「7つの極意」』(執筆協力:エクタス)の内容を含みます。
算数
試行錯誤と検証を最短最速で行う工夫が勝負のカギ
試験時間は40分。大問数は4つで小問数が12~15問。2~3問までの間違いが合格ラインとなるため、解く問題の取捨選択と短時間で正解を導く工夫が重要。そのためには、問題で提示された例を(1)に利用し、(1)の解答を(2)に利用し、…と連動させる発想を常に持ってふだんの問題演習に取り組むことが必要である。
ただし、最後には必ず抜けがないか検証することが必要である。丁寧に書き上げ、数え上げることを忘れてはならない。
●操作→規則性(ルールと試行)
問題文を読み取り、3~4回の操作を自力で行ってそこから規則性を発見する問題。筑駒では、この単元の問題は正解しないと合格はない。周期・等差数列・三角数・平方数などの知識は当然身につけておきたい。また、問題文を表にまとめる力も必要。
●速さ・点の移動
一般的な問題は少なく、やはり自力で時間ごとの動き方を調べていく問題が多い。すばやい計算力と、比や倍数などを用いた効率のよい検証が必要。小問最後の問題は、解答を回避すべき場合もある。
●数の性質
とくに倍数・約数や剰余に関する問題が見られる。また、差や比に着目するなど、この単元でも規則性を発見することが必要になることが多い。
●平面図形・図形の移動
正方形・正三角形などの基本的な図形を題材に、複数の図形を組み合わせて考察する、図形の動く様子を作図などで書き表しながら思い浮かべるなど、多彩な出題。相似を利用する問題も出題される。
●場合の数
一筆書きや条件をみたすような立体図形上の点の選び方など、図形と関連させた数え上げの問題が目立つ。ある程度自力で調べて状況をつかみ方針を組み立てる力、数え漏れ・重なりが出ないように体系立てて確実に考える力が求められる。
国語
不可欠なのは、「スピード」と「得点できる記述力」
●筑駒の国語の入試問題は、論説文・物語・詩・漢字の書き取りという構成だが、年によっては物語・詩・漢字のいずれかが出題されないことがある。いずれにせよ40分という短い試験時間で大問3~4題、つまり、論説文・物語文を各15分、詩を10分という時間配分で解ききれるかどうかが重要となる。
●短い試験時間で確実に正解にたどり着くにはまず、「読むスピード」がカギ。それに加え、「答える(書く)スピード」も重要になる。論説文・物語文を15分で読み、かつ、解答を書ききることが求められる。これは字を速く書けるかではなく、「判断のスピード」である。短い試験時間内で解答を書ききるには、じっくりと考えている時間はない。問題を見たとたんに「あの箇所にこう書いてあったから、答えはこうなる」と瞬時に頭に浮かぶような「判断のスピード」を習得しておくことが重要である。そのためには、問題を解くだけではなく、「どこを根拠にして、何を答えるべきか」を常に確認しながら学習を進めるということが必要となる。
●筑駒の国語の入試には、記述問題が多く出題されるため、「記述力」の養成は欠かせない。基本的な記述力が備わっている筑駒の受験生の中で一歩抜け出るためには、単に「書く」というだけではなく、「得点できる記述力」を確実に身につけていることが必要となる。これを習得するには、最小限のヒントをもとにして、もう一度自分で書き直し、それを見てもらうということを繰り返し、「合格できる答案」を自分の手で書ききる訓練が不可欠である。この作業を粘り強くやりこなし、「得点できる記述力」を身につけることが合格には欠かせない。
●筑駒の入試においては、ただ単に「わかる」「できる」だけでは合格を確実なものにはできない。筑駒の受験生であれば、基本的には全員が「できる」からである。よって、これを「いつでもできる」というレベルに到達するまで、日々の研鑽を積み重ねたかどうかで合否が決まる。短い時間で確実に正答を書ききれるよう、「読むスピード」と「答える(書く)スピード」、そして「得点できる記述力」を磨くことが必要となる。
理科
分野ごとに異なる戦略で合格ラインへ
●筑駒の生物 : 小学校の教科書をベースに、図や表の読み取りの強化、実験観察問題の手法と考察方法を徹底的に身につけることが大前提。しかし、基本的な内容であっても丸暗記をするのではなく、科学的根拠を持って一つ一つを身につけていくべきである。難度こそ高くないが、最近話題になっている内容からの出題もあるため、時事問題集や科学ニュースにアンテナを張り巡らせる必要もある。
●筑駒の化学 : 難度の高い問題は出題されていないが、「部分的に薬品を溶かして、その時に見られる様子から考察する問題」などは出題がとても多い。ミスが許されない筑駒受験者は溶解度計算において「まとめながら解く」工夫をしながら「正しい状況判断」を心がけると同時に、正確な知識を身につけておく必要がある。
●筑駒の地学 : 近年は会話文形式の総合問題の出題がほとんどである。どの問題も基本的な内容であり、地学に関してはもれなく正確な知識を身につけておくことが大切。また、図や写真に関する出題も多い。テキストや時事問題集をベースに図や写真についても知識を身につけ、筑駒の問われ方に慣れておく必要がある。
●筑駒の物理 : 以前はゲーム性の高いてこの問題と電流の配線の問題が頻出であったが、近年は電気も力学も「ルールを見つけてその通りに愚直に解き抜く」問題が典型となりつつあり、より「ミスが許されない」状況になっている。過去問でしっかり対策すると同時に、様々な電気と力学の問題に触れ、正確に解き抜く訓練をしておきたい。
社会
社会的事象に対する本質的理解と深い思考が必要
●例年、地理・歴史・公民(現代社会)の3題から構成されており、1問あたりの配点は3~5点と予想される。難問・奇問の類は見られないが、いずれの分野でも本質的で正確な理解が求められている。
●出題形式で最も特徴的なのが、「正しい文(あやまっている文)を選びなさい」というパターンである。「二つ選びなさい」など、答えの数があらかじめ示されたものが多いが、なかには「すべて選びなさい」というパターンもあり、少しでも知識に穴があったり、理解があやふやだったりすると正解できない問題となっている。とくに、歴史分野では、年表を用いた穴埋めや並べ替えの問題もたびたび出題されている。歴史的事象を因果関係からとらえていくことが大切だが、およそ150~200程度の年号を記憶しておくことも対策として必要になってくる。
●公民分野では、紛争や核開発などの国際的な問題や、人権問題や人口減少、情報化社会などの社会問題が取り上げられ、単なる時事問題ではない、深い思考を求めるものが出題される。リード文や資料から丁寧に情報を読み取ることで正解にたどりつける問題もあるが、それをおろそかにする受験生が多い。
●こうした傾向をふまえると、基本レベルでの取りこぼしや、本文や問題文の読み落としによるミスは絶対に許されず、反復練習によって標準的な知識の完全定着を図ることが大前提となる。ただし、筑駒合格者がそのレベルで苦労するとは思えず、差がつくのは、さらに一歩先の学習方法である。それは、正誤判断や適文選択、並べ替えなどの出題傾向を意識しながら、自分の誤答原因を一つひとつ丁寧に確認し、力を伸ばしていくという方法である。その上で、さまざまな社会事象に対して関心を持ち、本質的な理解を追求していくことも筑駒合格には欠かせない。
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