新小4生の「初めての受験勉強」が始まって早くも1か月が経過しました。
エクタスにお通いの生徒だけでなく、多くの塾にお通いの新小4生たちにとって、これから3年間にわたる「受験という大海原」に一歩踏み出したばかりであり、「授業を受けて家庭で宿題を行う」というルーティンが1週間の中で作られている頃ではないかと思います。
そしてそろそろ初めての大きなテストが行われる時期ではありませんか?エクタスでも授業内に大きな復習テストが今週ちょうど行われ、多くの塾でもそろそろ偏差値や順位が出るテストが行われると予想します。
しかしこの「テスト」に1つ落とし穴があります。小4の復習テストの場合、ほぼ「丸暗記学習」が通用してしまいます。「お子様の塾での頑張り」というよりは「家庭学習の頑張り」で得点が取れてしまいます。つまり保護者の方がお子様方を全力でサポートすれば、保護者の方がお子様の横についてたくさん勉強を看てあげれば、「小4のテスト」は攻略できてしまうのです。
もちろん保護者の方が熱心にお子様方の学習を看てあげることは決して悪いことではありません。ただ、「塾へ通っているのはお子様」である部分を軽視し「ご家庭だけで勉強が完結できる家庭学習のやり方」では学習難易度が上昇する小5以降の学習になったときにその学習法が通用しなくなる危険性があります。
前回のブログで「聴く力」について書きましたが、塾は「教師の話をしっかり聴き、新しい内容を学ぶ場所」であるのと同時に「どう行動すれば問題が解けるかを学ぶ場所」でもあります。普段から塾で授業を聴こうとする姿勢がある生徒たちはそこで様々なことを考え、喜びや悲しみ、反省する経験をする学びを得られます。しかし「塾での学び」よりも「家庭学習」で成果を出してきた生徒たちは「結果は保護者の方の責任」であるために「結果から学び自ら修正する力」が乏しい状況になるのです。
よって、ご家庭でお子様を全面的にサポートする場合であっても「お子様が塾でしっかりと話を聴こうとしているか」は普段から保護者の方も強く確認する意識を持つようにお願いします。「授業中に話を聴く」は大人から見れば当たり前であっても10歳の少年少女にとって当たり前のことではありません。お子様自身が「塾で学んだこと」を実行しながら家庭学習が行えるようになれば、学習難易度が上がっても成績は下がりません。可能であればすべての課題を保護者の方がお手伝いするのではなく、お子様の責任で勉強させる項目などもぜひお子様と相談してどんどん作ってあげてください。「お子様に勉強を任せることによりテストの点数が下がる怖さ」を保護者の方が覚えるのはよく理解できますが、「将来自分で勉強ができない子に育つことの怖さ」の方こそよりケアすべき部分だと思います。(よくある間違えの1つに「小4までは保護者の方が全面的に勉強を手伝い小5からは自分で勉強させる」というものがあります。小5から学習難易度が大きく上がるのですから絶対にうまく行くわけがありません。)
エクタスたまプラーザ校では2月1日に新小4保護者会を実施し、そこで「家庭ではお子様の学習を看ない」ことを依頼しています。そして保護者の方にはタイムキーパーや学習計画立案などの学習管理者としての役目をお願いしています。よって勉強は生徒たちが自分で考え実施していますが、それでも今週行われた各教科の復習テストでは皆一定の結果を出してくれました。この結果を基に学習法の修正を行わせ、次回の復習テストではさらに良い結果を出してくれるように努力させたいと思います。