暑い日が続いていますね。
受験生のみなさんは日々の学習、模試と毎日勉強に励んでいると思います。
さて、本年の麻布中の大問1では暑いときに体に起こる反応に関する問題が出題されました。みなさんがよく知っている暑いときに汗をかく理由や、マウスが暑さによりどのような行動を起こすのか、といったことを問う問題です。
この大問の中で、「暑いときには辛いものを食べると良い」と言われる理由について考察する問題が出題されました。みなさんもどこかで聞いたことがあると思います。暑いときに辛いものを食べるとよけいに暑く感じてしまうのでは…?と思う人がいると思います。
実際に、暑い国では辛いものを好んで食べる傾向があります。
これには2つ理由があります。
1つは、暑いものを食べて体があつくなることで、汗をかくことを促し、かいた汗が蒸発することによって体の熱をうばうことで体温が下がるためです。みなさんも辛いものを食べている最中は体が火照りますが、食べ終わった後は汗をかくことで涼しく感じたことがあるのではないでしょうか。
もう1つは、食品が腐敗することを防ぐために食品を辛くするということです。味を濃くする、つまり水溶液を濃くすることで細菌の繁殖を防ぎます。浸透圧の話ですね。もう一つは香辛料そのものに細菌の繁殖を防ぐ働きがあります。このような効果で細菌が増えることを防ぎ、食品が腐敗することを防いでいます。
また、香辛料には脳を刺激して食欲を増加させる働きがあります。(ただしこれには個人差があります。)食欲が増せば、暑くて食欲がないときでもしっかりと食べることができますね。夏バテの予防になります。(ただし、これにも個人差があります。)ただし、香辛料は胃腸を刺激しますので、食べすぎるとお腹をこわして…ということもありますので食べすぎには注意をしましょう。
暑いときには辛いもの以外にもおすすめの食べ物があります。
まずは水分ですね。水には体温を下げるはたらきがありますし、水は体にとって重要な物質です。汗をかくことで水分が失われますので水はしっかりと飲みましょう。汗をかくと水分と一緒に塩分も失われますので、スポーツドリンクや塩分タブレットなども補給すると良いでしょう。
トマトやホウレンソウに多く含まれるカリウムも、汗と一緒に体外に出てしまう物質です。トマトは水分も多く含んでいますので暑いときにはおすすめです。
豚肉やウナギなどに多く含まれるビタミンB1には疲労を回復させる効果があります。暑くて疲れてしまっているときにはこれらを食べると疲れが回復しやすくなります。
レモンやユズに多く含まれるビタミンCには体の調子を整えるはたらきがあります。辛いものと同様に食欲を増加させるはたらきもありますので、ちょっと食欲がないな…というときにはこれらを食べてみると良いかもしれません。
受験の天王山といえる夏期講習を前に、大変暑い日が続いていきます。受験生のみなさん、体調管理をしっかりと行い、日々の学習をベストなものにしてください。
頑張れ!受験生!