こんにちは。池袋校の宮下です。
今回は中学入試の算数における特記事項や是非知っておきたいことを特集します。
【円周率の指定】
過年度に円周率を【22/7(7分の22)】で計算するように指定された学校もありましたがそれもごく少数で今年の入試問題においてほとんどの学校で3.14を使って計算するように問題文や冒頭の注意書きに記載がありました。ゆえに3.14の倍数の暗記が大変に有利になります。
3.14×2=6.28 ~ 3.14×9=28.26 を暗記しておくとともに頻出の倍数も抑えておいた方が良さそうです。
3.14×12=37.68
3.14×15=47.1
3.14×16=50.24
3.14×18=56.52
3.14×24=75.36
3.14×25=78.5
3.14×30=94.2
3.14×32=100.48
3.14×36=113.04
3.14×40=125.6
3.14×45=141.3
3.14×48=150.72 など
【答え方の指定】
「小数第2位を四捨五入して答えなさい。」といった答え方の指定は、よく見かけますが分数表記についての指定をする学校もあります。
しかしながら他のほとんどの中学校ではこうした表記がありませんので仮分数で答えても不正解になりません。約分忘れは指示がなくとも不正解になります。
算数の入試問題を作成しているのはその中学の数学教師です。数学では仮分数がデフォルトでまったく帯分数は使われません。ですから記載なしで仮分数を不正解にする理由はないわけです。
しかしながら市販の算数問題集や小学校の教科書・テストなどは、解答が帯分数で書かれているのでそれらを個人で丸付けをする場合は帯分数の方が時間短縮になりますね。エクタスの算数の先生に丸付けをしてもらう場合や外部テストの採点などは前出のように答え方の指示がない限りは仮分数で丸がもらえます。
ちなみに小学校では帯分数で答えることがデフォルトですから留意してください。
【画像処理する世代】
問題文や設問をきちんと読まずに作業にとりかかる子供たちがいます。共通しているのは問題文を文字情報として捉えるのではなく画像として捉えている点でしょう。ぱっと見ただけで答えを出すので答え方の指示や禁止事項制約事項などを守れずに誤答になるケースが珍しくありません。
こうした場合、音読が一番効果的です。もちろん試験中に声を出すわけにいきませんから、音読で文字情報として把握できるようにしてから徐々に黙読の習慣をつけるとよいでしょう。
またこの世代は機器の「取扱説明書」を読まずになんとなく基本動作をこなしてしまうことが多いのですが実は「取扱説明書」に記載の「便利な使い方」や「詳細な調整方法」などを知らずに我流で使い続けることが散見されます。なんともったいないことでしょう。
中学受験に必要なのは「きちんと文字情報を把握できる力」と「得られた情報から推理推測する力」と「さらに創意工夫できる力」です。
日頃から文章をきちんと文字情報として読む、特に文末の表現の把握を忘れないようにしてください。つまらない誤答が減らせれば、きっと算数の成績が伸びて、筑駒・御三家・駒東に近づくことができるのではないでしょうか。