12月に入り寒い日が続いています。
帰国子女入試や推薦入試なども始まり、受験生のみなさんは入試に向けて追い込みをかけ始めていることと思います。
さて、本年の武蔵中の入試問題の紹介です。武蔵中の大問3では、お土産問題が出題されます。武蔵中を志望している人、武蔵中の入試問題を見たことがある人は知っていると思いますが、封筒に入ったお土産を問題文にある通りに観察しながら、その観察結果や道具の工夫について考察、記述をする問題です。
本年の武蔵中のお土産問題は「カラビナ」に関する観察問題でした。
カラビナとは、身近であればキーホルダーなどの先端についている金属製の環で、所持品を吊り下げることなどに使われますが、強度の高いものであれば、栓の開くの固定や、登山やレスキューなどの人命救助にも使われます。カラビナの環の形状やゲート(取り外しをする部分)にはいくつかの種類がありますが、今回出題されたのはゲートが細い金属で作られており、その2カ所の先端がそれぞれ少しずらして取り付けられていることで、ゲート自身が閉じる役割とバネの役割をすることにより、ゲートが開閉し、固定される仕組みとなっており、その仕組みを考察、記述させる問題でした。
カラビナには様々な形状やゲートの開閉の仕組みがあり、形状としてはO型、洋なし型、D型などがあり、使用している素材にもよりますがD型が一番強度が高くなっています。ゲートが開閉する仕組みは、本年武蔵で出題されたもののようにゲート自身がバネの役割をしているもの、海外で初期に開発されたもののようにバネが取り付けてあるものなどがあります。いずれにせよバネの働きでゲートが開閉するものが多いです。初期に日本で開発されたものは、バネやバネの仕組みにあたるものは内蔵されておらず、開閉の際にネジを回す仕組みでした。日本の初期のものはネジを外したり、外したネジをなくさないように注意をする、ということに手間が取られてしまいそうですね。
バネやバネの仕組みが内蔵されていることにより、取り外しの手間が省け、確実に必要な道具と道具をつなぐことができますね。
みなさんはカラビナだけが手に入ったとき、どのようなことに使うでしょうか?
その道具をどのようなことに使うのか、なぜそのように使用すると良いのか、そのメリットやデメリットは何か。
道具を1つ観察することで、様々なことを考えることができますね。
受験生のみなさん、2月1日まであと50日です。悔いの残らないよう、全力で学習をして下さい。
体調管理にも気をつけて。
ベストな状態で入試を迎えられるよう、頑張りましょう!
頑張れ!受験生!