今、夏期講習の真っ最中だと思います。
2学期になると過去問演習なども始まります。算数であれば間違えた問題を解き直せと言われてもどうすればいいのかはわかると思います。
では、社会科の問題で間違えた問題はどう対処しているでしょうか。今回から社会科の解き直しについて考えてみたいと思います。
社会科の問題は、「選択式」「用語記述」「一行記述」「長文記述」などがあります。ごくたまに地図へ記入するなどの作図系の問題も出題されます。
まず、この中でいちばん解き直しがおろそかにされがちな「選択式」について説明していきます。
パターン例
A 解き終わってから、自分で解答を見て丸付けをして、誤答を赤で直す。
B 解き終わってから、自分で解答を見て丸付けをして、誤答については後で自分で調べて直す。
C 解き終わってから、他の人に丸付けをしてもらい、誤答を自分で調べて直していく。
Aは、解き直しではなく丸付けです。ほとんど意味がありません。
Bは、調べるという能動的な行為をしていますが、自分で一度解答を見ているので効果の薄いやり方です。
Cは、正解を知らない状態で調べていくので効果が期待できます。しかし、Cも当たり前の方法であり、このやり方が最低ラインだと思ってください。この方法をどうレベルアップしていくかを考えてみましょう。
例
幕府の置かれていた鎌倉に関係する内容として正しいものを、次のア~エから1つ選び、記号で答えない。
ア 三方が山で囲まれていて、切り通しというせまい道で外とつながっていた。
イ 鶴岡八幡宮から朱雀大路がまっすぐに由比ヶ浜までのびている。
ウ 足利学校がつくられ、武士が漢学を学んだ。
エ 御家人を監視する六波羅探題は、まず鎌倉につくられ後に京都に移された。
この問題の場合,4つのうち3つは正しくない内容です。
正しくない3つの選択肢を検討してきます。別のことが書かれているのであれば、それは何についてなのか。部分的に違うことが書かれているのであれば、正しくするにはどう変えればいいのかを考えて完成させていきます。
ア…正解
イ…鶴岡八幡宮から若宮大路がまっすぐに由比ヶ浜までのびている。
ウ…足利学校は栃木県足利市にある。平安時代ぐらいにつくられた。
エ…六波羅探題は朝廷を監視するため。最初から京都の六波羅につくられた。
イは部分的に違う言葉が入れられているパターン
ウは場所が違うパターン
エはほぼすべての内容が違うパターン
解き直しの心構え
同じような問題では二度と間違えないように意味を理解した上で記憶していくこと。
この問題を通してさらに知識を増やそうと思うこと。
めんどくさいと思われるかもしれせんが、その問題をいろいろな面から検証していける姿勢が必要です。量より質です!
次回は、これらの解き直し方法に、さらにバリエーションを加えていきます。たとえば、記述が苦手なお子さまが選択式の問題をどう利用するかなど。