前回は,選択肢問題の解き直しの中で、正しくない選択肢の内容を正しく直すことで知識が増えていくことを記しました。
今回は少し発展させて、選択肢問題の解き直しを記述の基礎的な訓練に活用する方法をご説明します。
その方法とは、
「解き直しの時に記号をアとだけ書くのではなく、その後の選択肢の文も書かせる」
大変と思うかもしれませんが、実際にはそんなに時間がかかるわけではありません。きちんとまとまった文を写すことを継続していくことによって、知らぬうちにコツを身につけられます。「習うより慣れよ」です。また、文で書くことによって必要な知識を、意味を理解した上での強固な記憶に繋げることができます。
もちろん、誤答を選択する場合は、誤答を書き写すのではなく、それ以外の正しい選択肢を書き写すことは言うまでもありません。その場合、誤答を正しく直して記述することもひとつの方法だと思います。
次に、文章(リード文がある場合)がある場合の解き直しの方法です。
実際に問題を解くときに、このリード文を
「しっかり読み込む必要がある」場合、
「文中の( )や下線部前後のみ読めばわかる」場合があります。
実際には、ほとんどの学校が後者の場合だと思います。
しかし、解き直しの時にはじっくりと読ませてください。読んでみたときに新しい知識を増やすことが出来るかもしれません。その場合は即「解き直しノート」にその言葉と意味を書きとりましょう。
最後に資料(史料)やデータをどう活用するかについてご説明します。
地理であれば統計のグラフや表。歴史であれば史料、人物や美術品、建築物などの画像が出題されていると思います。
これらのデータや資料(史料)は、コピーしてから切り取って「解き直しノート」に貼っておきましょう。
過去問題演習の時は問題をコピーして演習してるお子さまが多いと思います。それは同じ年度を複数回練習するので書きこみをしにくいことが理由だと思います。
そこで、このコピーした用紙を活用してグラフなどを切り貼りするとよいでしょう。入試直前になっての総復習の時に、こういったグラフや資料(資料)を眺めることで自信がつくと思います。
統計資料はあまり古いものですと直接は役に立たないかもしれません。しかし、現状で学習している資料などと比較して直せるものであれば、貼っておいてもいいかもしれません。その辺りの判断は塾の先生に聞いてみるといいでしょう。